特集
建設分野の特定技能外国人の受入れについて
(2)特定技能外国人になるルート
外国人が特定技能外国人になるルートは次の2つがあります。それぞれについて解説をしていきます。
ルート1 技能実習を経験していない外国人の場合(試験合格者)
技能実習2号を良好に修了していない外国人が1号特定技能外国人になるためには、技能検定3級の水準に相当する技能評価試験と日本語試験の両方の試験に合格することが必要です。
技能評価試験については、「技能検定3級」又は(一社)建設技能人材機構(JAC)(以下「JAC」という。)が実施する技能検定3級の水準に相当する「建設分野特定技能1号評価試験」に合格することが必要です。現在の受入対象職種である計18職種の「建設分野特定技能1号評価試験」を環境が整い次第、今年度については、ベトナム又はフィリピンで実施する予定です。また、一部の職種については、日本国内で「建設分野特定技能1号評価試験」を実施する方向で現在、検討・調整を行っているところです。実施時期などの詳細については、決まり次第、国土交通省及びJACのホームページで公表します。
日本語試験については、国際交流基金日本語基礎テスト(実施主体:(独)国際交流基金)又は日本語能力試験N4以上(実施主体:(独)国際交流基金及び(公社)日本国際教育支援協会)のいずれかに合格することが必要です。日本語試験の実施時期などの詳細については、それぞれの実施主体にご確認ください。
技能評価試験と日本語試験の両方に合格した外国人については、当該外国人の受入れを希望する建設企業と特定技能雇用契約を締結し、後述する一定の手続きを経て、「特定技能1号」という在留資格が付与されます。
その後、熟練した技能を有する外国人については、班長としての一定の実務経験に加えて、技能検定1級の水準に相当する建設分野特定技能2号評価試験(実施主体:JAC)(又は技能検定1級でも可能)に合格すれば、在留資格の審査を経て、「特定技能2号」という在留資格が付与されます。なお、特定技能2号の在留資格を得るために必要となる日本語試験はありません。
ルート2 技能実習を経験している外国人の場合(試験免除者)
技能実習2号を良好に修了した外国人については、技能評価試験及び日本語試験が免除されます。このため、試験免除で1号特定技能外国人になることが可能です。
技能実習3号を修了した外国人については、技能実習2号を良好に修了したことを前提としているので、試験免除で1号特定技能外国人になることが可能です。また、在留資格「特定活動」(国土交通省の外国人建設就労者受入事業)で就労中(又は就労したことがある)の外国人建設就労者についても、技能実習2号を良好に修了したことを前提としているので、試験免除で在留資格「特定活動」から在留資格「特定技能1号」に変更することが可能です。
前述の試験免除者となる外国人については、当該外国人の受入れを希望する建設企業と特定技能雇用契約を締結し、後述する一定の手続きを経た後に、「特定技能1号」という在留資格が付与されます。
その後、熟練した技能を有する外国人については、班長としての一定の実務経験に加えて、技能検定1級の水準に相当する建設分野特定技能2号評価試験(実施主体:JAC)(又は技能検定1級でも可能)に合格すれば、在留資格の審査を経て、「特定技能2号」という在留資格が付与されます。なお、特定技能2号の在留資格を得るために必要となる日本語試験はありません。