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特集

特集
2020年2月号 No.515

特集 建設業の魅力を伝えるために今すべきこと

 取組事例 CASE1 矢作建設工業株式会社 

〈Company Profile〉
1949年の創立以来、主に土木・建築・不動産開発を手掛ける名古屋市に本社を置く総合建設会社。名古屋鉄道の軌道工事を一手に請け負うほか、新築分譲マンションの施工実績も東海エリアトップクラスを誇っている。

高校生のみならず、小中学生にも
建設業のやりがいや達成感を実感できる体験を

多くの専門工事業者を中心に組織されている「作友会」を通じて、建設業全体の底上げを目指して採用活動を行う矢作建設工業株式会社。高校のみならず、小中学校にも幅広くアプローチし、多くの体験学習の場を創出しています。「生徒からの反響も多い」というその取り組みについて伺いました。

自社研修施設も活用し協力会社と採用活動を推進

同社は協力会社で構成された「作友会」を通じて、建設業界の底上げを目的とした取り組みに注力しています。職人の人材確保や教育・育成を軸に、1社だけでは取り組めないような規模の施策を打ち出しています。例えば、作友会のホームページは「職人をめざすための求人サイト」という位置づけで、建設業にあるさまざまな職種の紹介や各関係会社の概要・求人情報を掲載。2019年にはリニューアルし、女性技術者を特集したコンテンツも加わりました。

「このサイトの開設により、個別ではホームページをもてないような小規模な会社でも情報が発信できるようになりました。職人に興味をもっている若者が見たら、『なるほど、こんな会社もあるんだ』という発見があるはずです。1社ではできないことが可能になるという点で、メリットの多い取り組みだと感じています」

高卒入職者の拡大についても、「矢作建設に就職してほしいというより、職人として協力会社に就職したいという生徒を増やしたいです」と語る紀伊部長が中心となって、精力的に推進しています。中でも、職人と生徒たちの接点となる高校への出張授業やインターンシップは取り組みの要。工業高校・普通科高校問わず、愛知県全域にわたる活動を繰り広げています。また、2014年に自社や協力会社の社員向けの研修施設「鉄道技術研修センター」がつくられてからは、体験学習の受け入れの場が拡大。同施設で中学校のカリキュラムである「職場体験」や、小学生向けの見学会なども開催するようになりました。

誰が何を、どの順番で伝えるか対象者に相応しいアプローチを

体験授業や見学会の企画から当日の説明役までを務め、活動の中心的存在になっている紀伊さんが一番大切にしているのは、何かを完成させたときの「できた!」「楽しい!」という感覚。そして、自分の仕事を建設物という形にして世に残すことのできる職業への誇りや喜び。こういった建設業ならではの醍醐味を子どもたちに無理なく理解させるために、対象者の年齢に合わせたアプローチを実践しています。

例えば中学生には、「働くことについて段階的に伝えていく必要があります。『君たちのお父さん・お母さんは、とっても仕事を頑張っているんだよ』『たくさんの仕事があるけれど、どんな仕事も尊いんだよ』ということを動画やスライドを使って説明しています」。

また、ある程度、建設業の知識をもつ工業高校生には、体験の前にイメージを膨らませるためにワークショップを行うことも。

「話ばかりではつまらないので、『建設業のイメージってどう?』と、投げかけると、『雲の上に建築する』『災害に強くなる』など、いろいろな答えが返ってきます」

高校生が思い描く建設業の姿は、各自それぞれ。固定観念にとらわれず自由に発想することで、これから始まる体験学習への気持ちを高めていきます。

さらに、現場にいる当事者の声を親しみやすく届ける工夫もしています。
「職人の仕事を説明するときは、若手社員や女性技術者にも手伝ってもらいます。彼ら・彼女らは現場では教えられることばかりですが、子どもたちの質問に答えることによってこの日は教える側に回るんです。若手のモチベーションアップにもつながっていると思います」

もちろん、実際の体験では協力会社の職人が登場します。体験メニューは年齢と難易度によって変えていますが、共通するポイントは「一見とても簡単そうに見えるもの」。「実際にやってみるとなかなかうまくいかないもの」。「怪我の心配のないもの」の3点。中でも特に好評なのが鉄筋を結ぶ作業や型枠を組む作業ですが、高校の出前授業の場合は、実際に校内の改修を行うこともあるそうです。

「校内に平板ブロックがガタガタになっている部分があったので、『じゃあ、これをきれいにしようか』と、ブロックの並べ替えをしたこともあります。職人からやり方を聞きながら、みんな一生懸命に取り組んでくれました。最初はうまくできなくて時間もかかりましたが、最後は見違えるほどきれいになりました。やっぱり、頑張ってやり抜いた結果『出来上がった!』という“完成の感動”が味わえたのはとても良かったと思います」

土木事業本部 安全環境部 部長 紀伊 保 氏

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