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特集

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2019年9月号 No.511

新・担い手3法の解説

 

(1)公共工事等の発注者等の責務(品確法第7条関係)
その工期によっては建設工事の適正な施工が通常見込まれない請負契約の締結や年度末における公共工事の過度の集中等を原因とする公共工事の現場における長時間労働の是正を図るため、公共工事等の発注者の責務として以下が新たに規定された。

  • 地域における公共工事等の実施の時期の平準化を図るため、繰越明許費又は国庫債務負担行為等の活用による翌年度にわたる工期等の設定や他の発注者との連携による公共工事等の中長期的な発注の見通しの作成・公表などの措置を講ずること

  • 公共工事等に従事する者の労働時間その他の労働条件が適正に確保されるよう、公共工事等に従事する者の休日、工事等の実施に必要な準備期間、天候その他やむを得ない事由により工事等の実施が困難であると見込まれる日数等を考慮し、適正な工期等を設定すること

  • 設計図書の変更に伴う工期等の変更により、工期等が翌年度にわたることとなったときは、繰越明許費の活用等の必要な措置を講じること

(2)公共工事等の受注者等の責務(品確法第8条関係)
長時間労働の是正や建設業就業者等の処遇改善を図るためには、公共工事の発注者のみならず、公共工事の受注者や全ての下請業者が果たす役割が大きいことを踏まえ、公共工事等を実施する者の責務として、下請契約を締結するときは、下請業者の技術者や技能労働者の賃金などの労働条件、保険料等を的確に反映した適正な額の請負代金の額など適切な下請契約を締結しなければならないことが新たに規定された。
 
(3)工期に関する基準の作成等(建設業法第34条関係)
受発注者双方による適正な工期設定の取組を促進するためには、まず、受発注者に対して中立な立場から工期についての考え方を明確にすることが重要である。そのため、建設工事の受発注者及び有識者で構成され、中立性の高い中央建設業審議会が、建設工事の工期に関する基準を作成し、その実施を勧告できることとした。

(4)著しく短い工期の禁止(建設業法第19条の5及び第19条の6関係)
長時間労働の是正のためには、技能労働者に長時間労働を強いることを前提とするような工期設定でなく、雨天日など様々な事項を考慮した上で適正に建設工事の工期を設定することが重要である。このため、以下の事項を新たに規定した。
①建設工事の注文者は、通常必要と認められる期間に比して著しく短い期間を工期とする請負契約を締結してはならない。
②実効性の確保の観点から、国土交通大臣等は、著しく短い期間を工期とする請負契約の締結禁止に違反した建設工事の発注者に対し、必要な勧告をすることができることとし、勧告に従わなかったときは、その旨を公表できる。なお、その勧告・公表を行うため、当該発注者に対して、報告又は資料の提出を求めることができる。

(5)建設工事の工期の見積り(建設業法第20条関係)
(4)において注文者に対し、著しく短い期間を工期とする請負契約を締結することを禁止した。その際、建設業者からどの程度の工期が必要であるか見積もりが示されることは、注文者としても適切な工期で契約するために重要な要素である。このため、建設業者は請負契約を締結するに際して、工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならないこととした。

(6)入札契約適正化指針の記載事項の追加(入契法第17条関係)
建設業は、年度における繁忙期と閑散期の工事量の差が大きいため、繁忙期においては長時間労働が発生する一方、閑散期においては仕事が少なくなり、収入が不安定となるといった問題がある。そのため、適正な工期の設定や繁忙期と閑散期の工事量の差を小さくする平準化の取組が不可欠であることから、公共工事の入札及び契約の適正化に係る指針の記載事項として、公共工事の施工に必要な工期の確保及び地域における公共工事の施工の時期の平準化を図るための方策に関する事項を追加した。

(7)受注者の違反行為に関する事実の通知(入契法第11条関係)
著しく短い工期の禁止について、国土交通大臣等の許可行政庁が違反を把握する機会を確保する観点から、各省各庁の長等は、公共工事の受注者である建設業者が著しく短い期間を工期とする下請契約を締結していると疑うに足りる事実があるときは、当該建設業者の許可行政庁に対し、その事実を通知しなければならないこととした。

(8)請負契約における書面の記載事項の追加(建設業法第19条関係)
受発注者双方の共通ルールとしてその遵守を促し、働き方改革を促進するため、建設工事の請負契約の締結に際して書面に記載する事項に「工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容」を追加することとした。

(9)工期等に影響を及ぼす事象に関する情報提供(建設業法第20条の2関係) 
建設工事の手戻りを防止し、適正な工期による施工を推進するため、建設工事の注文者は、契約を締結するまでに、建設業者に対して、工期又は請負代金の額に影響を及ぼす事象の発生のおそれがあると認めるときは、その情報を提供しなければならないこととした。

(10)下請代金の支払方法(建設業法第24条の3関係)
建設業従事者の働き方改革や処遇改善を図る上で、下請建設業者が雇用している労働者に賃金を円滑に支払うことのできる環境を整備することは重要である。このため、元請負人は、下請代金の労務費相当分は、現金で支払うよう適切な配慮をしなければならないこととした。

 

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