特集

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2019年7・8月号 No.510

厚生労働省 平成30年度 建設労働者緊急育成支援事業の実施状況~事業の概要・実績と訓練卒業生等のインタビューご紹介~

 これからも建設の仕事を続ける覚悟 

建設業に入職し間もなく2年になりますが、一人前と呼ばれるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。日々の仕事でも、指示された内容がうまく飲み込めず、取りまとめ役のとびの職長に出来具合を確認してもらうと、改善の余地が多く残っていることも少なくありません。そんな時は「物の見方がたりなかった」と反省し、次の作業に生かせるよう心掛けています。それでも1人で作業を任され、うまくいって職長からもOKが出たときなどは素直にうれしいです。

他の職種との関わりも多い仕事のため、コミュニケーションが重要となります。休憩時間に集まってくる喫煙所での会話の中から、どんなことをしてほしいかなど、要望をしっかりと聞き出し、今後の作業に生かしていくことが大事なことだと思っています。

日々変わっていく建設現場は自分にとってつらい仕事だと感じることもありますが、どんな場面であっても対応できるよう経験に裏打ちされた対応力を身に付け、スキルアップしていきたいと思っています。そして先輩社員から教わった分かりやすく、粘り強い説明を、いずれできる後輩社員にも的確に伝えていけるようにしたいと今から思っています。

 

 訓練が現場作業の基本になる 

ハローワークでたまたま出会った建設労働者緊急育成支援事業。この出会いがなければ、今の会社に入ることもなかったでしょう。ひょっとしたら建設業とは全く別の道に進んでいたかもしれません。訓練で習得した技能や資格は現場作業の基本となります。これからこの事業の訓練に参加する人たちには、しっかりと学び、資格を取得することで自分を生かせる職場に就いて活躍してほしいと思っています。

 

 採用企業の声 

ITワークス(株) (株)伊藤工業 代表取締役 伊藤 順一氏

林さんは、これまでとは違う環境から建設業に入職し、頑張っています。本人のやる気次第ですが、スキルアップして、とびの仕事で活躍することもできるでしょう。少子高齢化の影響で建設業も人材不足で、女性や外国人も含めた入職を促進し、現場の生産性を高めていくことが不可欠になるでしょう。建設労働者緊急育成支援事業には大きな期待を持っています。入職してくれた人たちを登録基幹技能者となるまで育て、次のリーダーを輩出し、さらに次の世代へとつながっていくようにしたいと考えています。

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