特集

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2019年7・8月号 No.510

厚生労働省 平成30年度 建設労働者緊急育成支援事業の実施状況~事業の概要・実績と訓練卒業生等のインタビューご紹介~

「第9回建設業技能者養成コースin高知」(6月6日~7月5日)の訓練生を対象に県内建設企業の説明会が行われました。建設技能を学び、各種資格を取得した訓練生たちに待っているのはどんな仕事か。参加企業に話を聞いてきました。

 

 

高陽開発有限会社 代表取締役 玉木 大祐さん

この企業説明会への参加は3回目になります。これまで建設労働者緊急育成支援事業の訓練を経て就職した者が当社に4人在籍しています。

ハローワークに経験者の求人を出していますが、なかなか人材が入ってきません。ならば一から人材を育てるしかないと、建設労働者緊急育成支援事業を通じて未経験者に入ってもらおうと考えました。

今は昔ながらの厳しいやり方で人材は育ちません。建設業に興味を持ってもらうためにも、ドローンやICT建機など新しい取り組みにも対応していかなければならないでしょう。3年前からベトナムの技能実習生を受け入れ始めました。寮をつくって働きやすい環境のもと頑張ってもらっています。

祖父から受け継いだ会社を持続していくにあたり、人材不足に対してさまざまな取り組みを行っています。事務所には、あえて社長室をつくらず、社員の顔を見ながら仕事ができる環境づくりに努めています。アットホームな雰囲気づくりを心掛けており、現場から帰ってきた社員が寂しい思いをしないよう、必ず誰かが迎えるようにしています。せっかく入った人たちが長く勤められる会社づくりを目指しています。

なかには、将来は独立したいという夢を持って入社してくる若者もいます。その思いがかなえられるよう、会社としては全面的にバックアップしていきます。

緊急育成支援事業が本年度で終了するのは本当に残念です。ぜひ継続していただきたいです。

熱心な語りかけに、真剣に耳を傾ける訓練生。活発な意見が飛び交う

 

株式会社田邊建設 管理部長 谷口 和史さん

当社は国土交通省、林野庁、高知県などが発注する公共工事や民間工事を含め、さまざまな発注者の工事を手掛けています。それだけ勉強する機会も多いです。県が普及に努めるCLT工法のような新しい建築技術に取り組んでいますし、ゼネコンの下請として施工する橋脚などは、技術者の腕の見せ所です。入社した人材はしっかり育てます。やる気さえあれば年齢は関係ありません。各種資格を取得できるこの事業に期待を持っています。

 

 

ミタニ建設工業株式会社 CSR対策室次長 廣井 聡文さん

当社は社長が若いこともあり、さまざまなことにスピードを持って取り組む県内でも特色のある建設会社です。複数の女性現場監督が活躍していますし、建設事業を通じた地域貢献にも力を入れています。活動の根本にあるのは、従業員を幸せにするという経営理念です。そのため健康経営に取り組んだり、従業員のキャリアアップにもしっかりと支援しています。また、毎月社長主催で誕生日会を開いたりと、従業員間のコミュニケーションも重視しています。

 

 

有限会社西山建設 代表取締役 西山 智佐子さん

企業説明会で毎回、いろいろな方とお会いできることが楽しみです。これまでも本事業の修了生2名を採用しています。当社は主に県発注の土木工事を手掛けています。社員にスキルアップを図ってほしいと思っており、資格を取りに行くときは出勤扱いとし、資金面の支援も行います。会社が小さい分、コミュニケーションを重視し、介護や病気など個々の事情にも向き合っています。男性も育休を取ってもらいました。いずれ社内に託児所を設け、安心して働けるようにしようと考えています。

 

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