特集
建設分野における外国人材の受入れについて
6. 中長期的なキャリアパスについて
来年4月の育成就労制度の施行に向けて、令和8年1月、「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針及び特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(分野別運用方針)」が閣議決定されており、分野別運用方針では、特定技能1号外国人及び育成就労外国人について、生産性向上及び国内人材確保の取組を行ってもなお不足する人数に基づき受入れ見込数を設定し、これを受入れの上限数として運用することとしています(図―2)。

令和10年度末までの受入れ見込み数は、全分野の合計では、特定技能80万5,700人、育成就労42万6,200人の、合計123万1,900人とされています。このうち、建設分野では、特定技能が7万6,000人、育成就労が12万3,500人の合計19万9,500人としています。
技能実習制度とは異なり、育成就労制度と特定技能制度は業務区分を統一するなど、両制度を一体的に運用することとされており、将来のキャリアアップの道筋が明確になることは、中長期的に日本の建設業で働く意欲を有する外国人材にとって大きな魅力となり、今後の国際的な人材獲得競争の中でも大きなチャンスとなることが期待されています。
他方で、今後は、外国人材が中長期的なキャリアパスを構築することができる環境を整備する必要があることから、育成就労外国人又は特定技能外国人が、自身のキャリアを俯瞰し、技能等の向上・育成が予見でき、また関係業界、特定技能所属機関、育成就労実施者等において、受け入れる外国人の計画的かつ的確な育成・評価等を行うための指針となる「育成・キャリア形成プログラム」(図―3)を分野ごとに策定することとされています。

また、建設分野独自の取組として、職種や受入企業によって必要な資格・技能や育成に関する取組状況は様々であることから、建設分野全体で策定する育成・キャリア形成プログラムを踏まえて、より具体的な「キャリア育成プラン」を各受入企業が任意で策定・運用することとする予定です。今後、各受入企業がキャリア育成プランを策定・運用する際の参考となるよう、職種ごとの特性等に応じた「キャリア育成プラン」のモデル例をお示ししたいと考えております。
加えて、技能者の中長期的なキャリアパスの構築に向けては、現在、建設キャリアアップシステム(CCUS)の整備・利用拡大が進められており、技能者の登録者数は約185万人、事業者の登録者数は約30万社と現場での利用は増加傾向となっているところ、日本人技能者のみならず、外国人技能者の中長期的なキャリア形成のためにも、その活用が期待されています。
こうしたことから、外国人技能者の就業履歴を建設キャリアアップシステム(CCUS)に確実に蓄積できる環境を整備することも重要であり、図-4のとおり、建設特定技能受入計画の審査・認定を行う国土交通省の外国人就労管理システムをハブとして、出入国在留管理庁が有する在留情報と建設キャリアアップシステム(CCUS)を相互に連携させることにより、外国人技能者の円滑かつ適正な就労管理を図るとともに、就業履歴の蓄積も着実に促進していきます。

このように、キャリア育成プランの策定や、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用による就業履歴の蓄積を通じて、技能の見える化と適正な評価・処遇の実現を図り、中長期的に安定したキャリアを形成できる環境を整備してまいります。




