特集

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2026年10月号 No 582

「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案」について

国土交通省 住宅局 参事官(建築企画担当)付

はじめに

2026年3月、建築物のライフサイクルカーボン評価の促進を盛り込んだ「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律案」が閣議決定、今国会において法案審議がなされ、無事可決、成立しました。法律名は「建築物のエネルギー消費性能の向上及び脱炭素化の促進に関する法律」となり、脱炭素に関しても一層の取組を進めていくことが明文化されました。

今回の法改正は従来の建築物の使用段階におけるCO2等排出量削減に加え、建築物のライフサイクル全体でのCO2等排出量削減を目指すものであり、我が国のCO2等排出量の大きな割合を占める建築物分野において進展する省エネ技術に対応すること及び資材製造から解体までのCO2等排出量削減の促進に寄与することを目標としています。

本稿では、7月31日に公布された建築物省エネ法の改正内容をご紹介したいと思います。

法改正の背景

2050年カーボンニュートラルの実現、2030年度の温室効果ガス46%削減(2013年度比)という政府の中期目標の実現に向けて、国内のCO2排出量の約4割を占める建築物分野での省エネ対策を加速させることが必要不可欠となっています。

4割のうち3割を占める使用段階(光熱水関連)のエネルギー消費に伴うCO2等排出量(オペレーショナルカーボン)の削減については、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の省エネルギー対策を通じて措置が講じられ、2025年4月には原則全ての新築・増改築建築物について建築物エネルギー消費性能基準への適合が義務化されました。これらに対する企業の方々の努力により、建築物分野におけるCO2等排出量削減の取組は着実に進んできています。

今回の法改正はこの動きをさらに加速させるためのものであり、国が今後の目標として掲げる「2030年度以降新築される住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」、「2050年に住宅・建築物ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネルギー性能が確保されることを目指す」といった政府目標の実現に向けて、進展する省エネ技術に対応する仕組みを創設するためのものです。

また、従来は評価できなかった建築物のエンボディドカーボン削減に取り組む企業の頑張りを応援することも今回の法改正の大きな目的の一つです。

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