FOCUS

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2018年7・8月号 No.500

県外に流出する若者を県内の建設業に!!地元建設業の魅力を高校生に直接伝える

平成30年度就活応援キャラバン高校別企業ガイダンス リポート

6月14日開催
学校法人川島学園 鹿児島実業高等学校

総合学科の3年生120名が参加した鹿児島実業高校では、参加企業21社が7社ずつ3班に分かれて実施。3つの会場に待機している生徒のもとに、順番に訪問し説明を行った。各社は、業務内容や特長、入社後のキャリアプランなどを与えられた3分間でコンパクトにアピール。会社の個性をダイレクトに伝えるため説明にも熱が入る。全社のプレゼンタイムが終わると、生徒との質疑応答時間。「どのような人材を必要としているのか?」、「県外、県内、それぞれで働くメリットは?」などの質問が矢継ぎ早に出され、各社それぞれに回答していく。なかでも「今までの失敗談は?」という質問には、ドキリとした体験やリカバリー方法が披露されるなど、企業パンフレットや就職セミナーでは得られない話も飛び出していた。企業の個性が浮かび上がる質疑応答を、生徒たちは熱心にメモを取り、自分たちの進路に生かそうと真剣に聞き入っていた。


総合学科3年
環境土木系列
藤崎 海星さん

今年2月にも、鹿児島県建設業協会さんが主催する合同企業説明会に伺ったのですが、その時よりもさらに深く説明を聞くことができました。自分は県外へ就職する予定ですが、ここで学んだことを企業選びに生かしたいです。


総合学科3年
環境土木系列
畠山 愛華さん

同じ会社で土木も建築もやっている会社があることを知りびっくり。てっきり、分かれているものだと思っていました。自分は進学志望なのですが、4年後の就職活動に向けてやりたいことをしっかり考える土台になりました。


総合学科
岩切 信哉先生

一昨年までの生徒たちはのんびりしていて、7月1日の就職解禁日の後から企業を調べ始めるような状態でした。しかし、去年6月にキャラバンに来ていただいた後、自主的に企業や業界について調べようとする生徒が増えました。モチベーションアップに非常に役立っています。


6月15日開催
鹿児島県立鹿児島工業高等学校

この日のキャラバンは、参加企業30社が2グループに分かれてブースを出展し、プレゼン・質問を受ける方式だ。生徒たちは事前に興味のある企業ブースを6社選択し、15分ごとに移動し、会社説明を受ける。各ブース内にはプロジェクターやパネル、ポスターなどが持ち込まれ、短時間で企業の長所を伝えるための工夫が凝らされており、入社後のキャリアパスなど丁寧に説明していた。当初は慣れない雰囲気に緊張していた生徒たちも次第に打ち解け、活発な質疑応答が交わされた。参加企業のうち、南生建設の木原涼輔さんは3月に同校を卒業したOB。昨年のキャラバンがきっかけで南生建設へ就職を決意したという。「当時、県外か県内かで就職先を迷っていたのですが、キャラバンで県内にもさまざまな企業があることを知り、現在の勤め先を志望しました。このキャラバンがなければ、県外へ就職していたかもしれません」と、自身の高校生時代を回想した。


南生建設
木原 涼輔
さん

開会式で挨拶をする田代裕一郎 校長(右上)


建設技術系3年
盛満 玲音(れおん)さん

入社してから、まずどのような仕事をするのかなど、業務の内容をしっかり説明してもらいました。話を聞いて、自分は技術職が合っていると思っています。県内で就職先を見つけて、早く現場に出てみたいです。


建築系3年
高竿 志仁(むねと)さん

建設の仕事がこんなにも多岐にわたるものとは知りませんでした。港湾の仕事も建設の範疇に入ることも初めて知りました。県内の企業を志望しているので、具体的に求められる人物像を知ることができてとても有意義でした。


進路指導主任
池田 雄一先生

毎年、我が校は半数以上の生徒が県外に就職を決めていますが、昨年はキャラバンを開催したことで県内企業を志望し、実際に就職を決める生徒も出てきました。部活動やテストに追われ、非常に忙しい今の高校生にとって、進路を真剣に考えるいい機会になっています。

 

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