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建築好きが増えれば、地域はさらに強くなる!3年間を通して“楽しむ心”を生徒たちへ
1985年、群馬県初の商工併設の専門高校として開校した群馬県立館林商工高等学校。実践的な職業教育とともに、普通・商業・工業科目を相互乗り入れした選択制を取り入れ、多様な個性を重視した教育を実施しています。その中でも地元・明和町との協働のまちづくり事業や群馬県高校生『建築展』などに臨み、いきいきと学びを深める生徒の姿が印象的な建築科。今回は、そんな生徒たちを日々温かくも力強く支える建築科の根岸俊行先生に、教育における工夫や想いを伺いました。
取材内容・所属は取材当時(2024年3月)のものです。
商工一体の強みを活かし
生徒の可能性を広げる
商工一体の専門高校という特性を活かした教育を実践する同校。“工業は商業・商業は工業”の授業を受けることができる選択制を取り入れている。
「工業系学科でも簿記などの基本を学ぶことができたり、商業系学科でも建築構造の基礎や軸組模型の製作、CADの基礎などを学べるなど、生徒の可能性を広げられることが本校の特長のひとつです。また商業系学科が携わっている地元企業とのコラボ開発商品を展示・販売する “移動式屋台”を建築科で製作したり、課題研究においては商業系学科と建築科が全国生コンクリート工業組合連合会と連携し、生コン製造業の魅力発掘やPR活動を行うなど、本校だからこそできる学科の枠を超えた取り組みが、生徒の成長につながっているものと思います」。
建築科では地元・明和町と『協働のまちづくり事業』に長年取り組むなど、地域とのつながりも深い。
「明和町の公園に設置する東屋や、公共施設に設置するベンチの製作などを継続的に実施しています。また館林市にある向井千秋記念子ども科学館にも、生徒が製作した木製アーチやベンチなどを設置していただくことができ、地域の方々や子どもたちに建築科の取り組みを知ってもらうきっかけになっています。引き続き校内外を含め、地域に残り、地域に貢献できるものづくり教育を進めたいと考えています」。