FOCUS
先進的なICT活用の取り組みや体験的な学びで建築分野を支える新たな担い手を育成!
令和5年度に創立80周年を迎えた千葉県立市川工業高等学校。千葉県内で唯一『建築科』『インテリア科』を設置し、特色ある教育を行っている同校では、令和5年度の入学生から全学科でBYAD方式(Bring Your Assigned Device:学校指定のデバイスを用いた学習)を導入するなど、時代のニーズに応える先進的な取り組みにもチャレンジしています。建築という分野の新たな担い手をどのように育んでいるのか、同校建築科の林祐介先生にお話を伺いました。
ICTを活用した教育や
学びを活かした地域貢献
GIGAスクール構想に先んじて、以前からICTへの取り組みを強化していた同校。令和5年度の入学生からは、全学科でBYAD方式によるタブレット端末の活用を開始した。
「本校では電気科を中心にICTの強化に取り組み、快適に授業を行えるようWi-Fiネット環境の整備などを進めてきました。生徒1人に1台のタブレット端末を導入することでより時代に即した授業を展開し、今の社会に求められる人材へと育成することが狙いです。授業においても課題の提出にGoogle Workspaceを用いたり、Googleフォームを用いて生徒にアンケートを行ったりするなど、広がりが生まれています。そうしたデバイス活用は生徒のほうが得意で、私たち教員が学ぶ立場になることも。教員間でも新たなサービスやアプリの情報を共有しており、今後さらに効果的に用いていきたいと思っています」。
そうした先進的な施策を進める一方で、以前から継続的に建築科で取り組んでいるのが『木造住宅耐震診断ボランティア活動』だ。これは、地域を中心とした木造家屋を対象に生徒が耐震診断の実習や研究を行うもので、地域の防災意識を高める一助となっている。
「この活動は、実践的学習により生徒の学びを育むと同時に、地域の防災意識の向上につながる地域貢献活動として平成15年度から継続的に取り組んでいるものです。専門的に学んだ学習を活かして、人や地域の役に立つ喜びを感じられる取り組みとして、今後も続けていきたいです」。