FOCUS

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2024年6月号 No.559

建築は、こんなに楽しくて奥深い!資格取得や現場での学び、多彩な経験を活かした教育

1924年の創立より100年にわたって優秀な工業技術者を輩出してきた、伝統ある東京都立蔵前工科高等学校。全学科で高性能なDX機材を導入した実習に取り組むほか、企業と連携した実習や現場見学など、生徒のやる気と興味を引き出す教育を実践しています。今回は、建築施工管理として活躍した経験がある建築科の首代昌紀先生に、力を入れて取り組む資格指導や、教育に対する想いについて伺いました。

現場の声などを活かして
スペシャリストを育成!

充実した先端技術の教育環境を提供し、技術革新に対応できるスペシャリストの育成を図る同校。校内での実習のみでなく、現場見学会にも積極的に取り組んでいる。

「建築科では、各学年で現場見学会を設けています。1学年は木造建築の勉強を振り返りながら、次年度に必要となる住宅設計の知識を身につけるためハウスメーカーへ。2・3学年ではゼネコンの大規模な現場を見学し、学んできたRC造・S造を復習しながら、卒業設計に向けたイメージや進路選択のための視野を広げています。また1学年では企業と連携し、鳶・鉄筋・型枠・左官など10職種に分かれて作業を体験する技能体験会なども開催しています。その他、3Dスキャナとドローンによる実習を企業の方に実演・講義していただくなど、職人の生の声を聴ける機会が、生徒の興味・関心の向上につながっています」。

多くの企業から信頼され、就職率は100%。様々な取り組みを実践し、就職を希望する生徒を後押ししている。

「設計事務所や施工管理会社などでのインターンシップをはじめ、求人票の見方などを学ぶ進路ナビゲーション、3学年から2学年へ進路体験を共有する機会や、進学・就職した卒業生を招いての講話などを設けています。また企業の方に来校いただき、合同企業説明会や面接マナー指導などを行っていただくことも。外部の方を招いた取り組みは日常とは異なる緊張感が生まれるため、生徒にとって非常に効果的だと感じます」。

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