特集

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2018年7・8月号 No.500

厚生労働省 平成29年度 建設労働者緊急育成支援事業の実施状況~事業の概要・実績と訓練修了生等のインタビューご紹介~

1 はじめに (事業の概要・実績)

 建設産業における担い手の確保・育成が喫緊の課題となっている中、厚生労働省では、離転職者、新卒者、未就職卒業者等を募集して、当面担い手不足が著しい野丁場の躯体系職種(型枠・鉄筋・とび等)を中心に訓練し、各種資格を取得させた上で、就職を支援する「建設労働者緊急育成支援事業」を平成27年度から5年間の時限措置で実施しています。(一財)建設業振興基金(以下「基金」という。)では、本事業の開始年度である平成27年度から4年連続して受託。総合建設業団体、専門工事業団体、職業訓練校等の協力を得て、29年度は全国に23の地方拠点等を設置、中央拠点(基金)と併せて24拠点において、それぞれの拠点が「訓練生の募集→職業訓練→就職支援」までのパッケージ業務を実施しました。29年度、職業訓練修了生は1,024名で、このうち就職が決まったのは814名(27年度から累計2,015名)、厚生労働省が求めている訓練修了後3ヶ月以内の就職も74.6%の764名となり、年間目標(訓練修了生の70%)を上回りました。詳細は以下のとおりです。


<平成27年度分>(予算:約6億円) 目標をほぼ達成
● 目標:訓練参加者600名、訓練修了生:訓練参加者の60%、就職者:訓練修了生の70%
● 実績:訓練参加者556名、訓練修了生539名(修了率96.9%)、就職者数419名(内、訓練修了後3ヶ月以内に就職した者386名71.6%)

<平成28年度分>(予算:約9億円) いずれも目標を大幅に上回る実績
● 目標:訓練参加者1,000名、訓練修了生:訓練参加者の60%、就職者:訓練修了生の70%
● 実績:訓練参加者1,031名、訓練修了生988名(修了率95.8%)、就職者数782名(内、訓練修了後3ヶ月以内に就職した者754名76.3%)

<平成29年度分>(予算:約9億円) いずれも目標を上回る実績
● 目標:訓練参加者1,000名、訓練修了生:訓練参加者の90%、就職者:訓練修了生の70% 
● 実績:訓練参加者1,060名、訓練修了生1,024名(修了率96.6%)、就職者数814名(内、訓練修了後3ヶ月以内に就職した者764名74.6%)

<平成30年度分>(予算:約9億円)
29年度を上回る目標を掲げて展開、うち躯体系職種の訓練参加者500人以上
● 目標:訓練参加者1,000名、訓練修了生:訓練参加者の90%、就職者:訓練修了生の70% ※平成30年度も基金が受託

事業のイメージ図

2 事業の実施体制 (28年度より訓練参加者拡大1,000人目標、29年度は24拠点、30年度は25拠点体制で実施)

本事業は、全国各地において、離転職者等の建設業への入職を促進するため、基金に中央拠点を設置するとともに、地域の総合建設業団体、専門工事業団体等の協力を得て地方拠点等を設置(30年度24ヵ所)し、求職者の「募集・職業訓練・就職支援」をパッケージにして実施しています。
また、職業訓練の受講者は以下のとおり、訓練の費用負担は無く参加できることとなっています。①建設業で必要とされる基礎的な知識・技能の習得、②必要な資格取得、③訓練中の食事を除く宿泊費、④訓練施設までの往復旅費に加え、通学費の本人負担も不要です。また、⑤訓練後、希望する企業への就職を支援します、という制度内容となっています。

事業の実施体制(中央拠点・地方拠点の連携イメージ)

中央・地方拠点実施体制図
中央拠点1カ所/地方拠点等24カ所

各拠点における職業訓練実施に際しての連携先

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