特集

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2018年4月号 No.497

建設産業における女性活躍推進に向けた取組み

建設産業女性活躍セミナー

女性活躍の分野で先進的な取組みを実施している経営者の体験談や現場で働く女性技術者・技能者、事務職の皆様によるパネルディスカッションなど、女性の入職や定着、そしてさらなる活躍に向け、全国10都市にて、建設産業女性活躍セミナーを開催し、延べ500人を超える参加をいただきました。

パネルディスカッションにおいては、建設業界のイメージアップによる女性入職促進や建設現場における女性専用設備の設置などハード面の改善、入職後の定着のための就業規則の整備、経営者や管理者の教育等について、幅広い意見交換が行われました。各都市のセミナーにおいて挙がった意見の一部を掲載します。

各会場における主な参加者
・ 良い人材の採用に関心のある建設企業の経営者、管理者
・ 女性の定着に悩む建設企業の経営者、管理者
・ 建設産業で更なる活躍を目指す女性技術者・技能者・事務職
・ 建設産業に興味のある方(大学生等を含む)

プログラム(全地区共通)

14:00 開会

14:00~14:30 基調講演①
「建設業を女性の一生の仕事に~男女共創の幕開き」
籠田 淳子氏  有限会社ゼムケンサービス 代表取締役

14:30~14:45 基調講演②
「最近の建設産業政策について」
国土交通省 土地・建設産業局 建設市場整備課 担当官

14:45~16:00 パネルディスカッション
「建設産業において、さらなる女性の入職及び定着を促進するためには」

16:00~ 閉会
経営者等による交流会・名刺交換会(任意参加)


講師:籠田 淳子氏
「女性力をビジネスに!」として、社員8名中6名が女性という組織構成のもと、男性中心の建設業の中で多様な価値観を取り入れた活動を展開。
2013年:内閣府「女性のチャレンジ賞」、2014年:経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」、2015年:第1回内閣府「女性が輝く先進企業」、2016年:(公財)日本生産性本部「第9回ワークライフバランス大賞」奨励賞を受賞

パネリストの人数及び職種
・ 技術者(主に施工管理)
・ 技能者(主に専門工事業)
・ 山岳トンネルの設計・解析
・ 建設コンサルタント
・ 総務部など建設会社の事務系職員
・ 研究者(建築仕上げ材の開発など)
・ 建設会社の営業担当者
・ 建設会社の経営者
・ 公共事業の発注側である各地方整備局の職員
など
様々な職種のパネリスト52名が参加


10月16日(月)  仙台 参加人数:45名

Aさん:ワークシェアリングではないですが、画一的な朝礼時間を廃止したり、事前に綿密なスケジュールの打合せをして対応したりしています。

10月17日(火)  さいたま 参加人数:44名

Bさん:弊社も待機児童問題に取り組んでいます。特に本社近くの女性が復帰したいときになかなかできないということで、事業所内保育所を立ち上げ、4月から開園することになりました。

11月7日(火) 高松 参加人数:41名

Cさん:私の会社では、採用の時に女性だから事務職専門という形では採用していません。面接で本人にやりたい仕事を聞いて、その要望を優先してくれます。

11月8日(水) 広島 参加人数:50名

Dさん:「この作業着可愛いな」「これかっこいいな」という選択肢が広がるといいなと思います。入職と直接関わるかは分かりませんが、イメージの一つかなと思います。

11月17日(金) 大阪 参加人数:51名

Eさん:工事現場のインターンシップで、3年目ぐらいの女性の先輩に「こういうことをするんだよ」と話してもらうことで、女性も活躍できることを納得してもらえます。

11月22日(水) 新潟 参加人数:37名

Fさん:私の会社は、育児休暇を快く受け入れてくれ、子供が体調を崩したときは病院に行かせてくれたり、子供の預け先が無い時は、「会社に連れてきていいよ」と言ってくれました。

11月27日(月) 名古屋 参加人数:74名

Gさん:日雇い労働というと聞こえが悪いのですが、肉屋さんに「パート募集」と貼ってあるぐらいの感覚で、一度建設業に入ってきてもらい、学生さんにも体験してもらいたいです。

12月5日(火) 沖縄 参加人数:64名

Hさん:たくさんいる女性の先輩方の経験などをもっとアピールし、女性でも活躍できる業界だということをたくさんの人に知ってもらうために活動しなければいけないと思います。

12月13日(水) 札幌 参加人数:57名

Iさん:若いうちに自分の仕事が楽しいと思ったり、誇りを持てるようになることが第一歩と思います。

12月20日(水) 福岡 参加人数:69名

Jさん:働き方改革といっても、要は「効率を上げて、早くみんな帰ろうよ」というものなのですが、そのためにはシステムに頼る必要があります。

2月22日(木)東京 フォローアップ懇談会
10箇所でのセミナーの意見や提言の内容を集約し、全国大会につなげていくためのフォローアップ懇談会を開催しました。

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