特集

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2023年11月号 No.553

経営基盤整備支援センター(経営改善支援課・人材育成支援課)の取組

第28回建設業経営者研修
どうする建設業!? ~残業規制と働き方改革、人材確保に向けて~

 9月22日(金)、東京都江東区にある木材会館にて開催した研修には、全国から約160名の参加がありました。今年のテーマは2024年4月より建設業にも残業規制が適用されるにあたり、経営改善やより良い職場環境整備の対応策、働き方改革と人材育成に積極的に取り組む優良企業の事例紹介等を通じ、「どうする建設業!?~残業規制と働き方改革、人材確保に向けて~」と題して開催しました。また、研修終了後には参加者交流会を実施し、ご参加の皆様は名刺交換され、地域や業種の垣根を越えて和やかに懇談されていました。

「登壇者と参加者による意見交換会」では、参加者の方々から様々な質問が寄せられ、活発に意見が交わされました。以下に質疑応答の一部を紹介します。

質問❶ 週休2日を取らせるにはどうしたらよいのか?民間の仕事がほとんどのサブコンだが、ゼネコンの元請から工程表が送られてくるが週休2日では、間に合わないという実態が・・・。(都内の電気工事業の会社)

▶︎政治力を使う!ということも時には必要。1社1社の声は小さくても団結して訴えかけていくことが大事。
▶︎ゼネコンは自分の社員が大事、サブコンの立場はつらいところだ。国が掲げた以上は責任を取ってもらわないといけないので、数多くの意見を集めて、関係機関に訴えることが必要。

質問❷ フレックス導入を考えている。内勤は可能だと思うが、現場でもできるのか?(地方のゼネコン)

▶︎現場でのフレックス導入は聞いたことが無い。なかなか難しいのではないか。
▶︎早出は16時にあがり、残りの仕事は代わりの者が担うということを試行的に行っているので、運用の状況を見ながらどうするか検討する予定。

質問❸ 選別受注は技術力があればできると思われるが、技術力と受注力の関係性を教えて欲しい。(民間の建築中心の会社)

▶︎働き方改革というよりも働きがい改革とし選別できれば良いが、選別受注するほどの実力はない。取った後にいかに効率的に工事を実施するか当社も苦労している。
▶︎技術力というのはi-Conであるとすると、北海道はi-ConやDXが進んでいる。ずっと長くやってきているので、その間にメーカーとも試行錯誤しながら改良を重ねたこともあり、今では利益につながっている。

質問❹ 給料を上げることについて。(電気工事の会社)

▶︎HPに給与体系を載せていることもあり、年俸制でもあるので、新入社員も安心して働ける。さらに評価が高い人にはワンランクアップも行っている。
▶︎他の業界の給与水準も参考にしなくてはいけない。建設業の中だけでは、難しい。
▶︎採用と定着という面で地域全体の給与についても参考にしないといけない。

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