働き方改革の定着に向けて

働き方改革の定着に向けて
2023年2月号 No.545

定着率をあげる

定着率をあげる

少子高齢化が進む中で、新規採用は本当に大変な状況です。そしてせっかく新規採用をしても、すぐに退職をしてしまっては採用にかけた時間も費用もムダになってしまいます。今いる人達が辞めない仕組みづくりが重要になってきているのです。

1 ルールの見える化

従業員ルールブック
会社には独自のルールが出来ているケースがあります。8時30分が始業時間となっているにもかかわらず8時が朝礼のスタート時間であったり、残業は30分単位でしかつけられない、3日以上の連続での有給休暇は認められない等。労働時間や有給休暇等の法律で決まっていることは、法令遵守は当たり前です。またその他にも社内でのあいまいなルールは働く人にとっては不安になります。働きやすい職場づくりのためにも社内のルールの見える化をしていきましょう。また、会社には就業規則があるかと思いますが、現実的には就業規則を読むことはハードルが高いものです。「従業員ルールブック」のような就業規則の簡易版を作成して、ルールの見える化をしていくことをお勧めします。

給与の基準
会社が従業員の方に求める能力や仕事の基準を明確化することも重要です。従業員の人達は何をどう頑張れば給与があがるのか?が見えなければ、将来に対して不安に思います。給与の基準の見える化は、今は必須です。

キャリアプラン~成長モデル~
会社に入社をし、この会社で自分がどのように成長をしていけるのか?このイメージがつかなくては、従業員は何をモチベーションにしていっていいのかわかりません。
働くモチベーションは労働条件といった外的要因と、自分の成長、やりがいといった内的要因の2つがあります。労働条件だけでなく、成長ややりがいを引き出すためにも成長モデルの見える化も重要です。

 

2 働きやすい職場づくり

年次有給休暇の活用
有給休暇は原則1日単位の付与ですが、半日休暇や労使協定を結ぶことで時間単位の有給休暇の取得も可能になります。ちょっと病院に行きたい、子供の用事で少しだけ仕事を離れたいという時に使うことができます。育児や介護に携わっている方が、仕事を継続していくためには有効です。
 
短時間正社員制度
毎日は勤務したいけれど、子供のお迎えがあって残業は出来ないという悩みをもっている方はたくさんいます。そのような方を単にサポート的な立場にするのでなく、正社員と同じ業務、責任の範囲で仕事をしてもらうが、時間の制限だけ設けるという意味で短時間正社員制度の導入もおすすめです。これから大量介護時代に向かう中、女性だけでなく男性でも時間制限のある中で働くことができればモチベーションを保つこともできます。
 
在宅ワーク
コロナ禍を通して、在宅ワークもだいぶ一般的になってきました。しかしながら在宅ワークとは働く場所が変わっただけで同じ業務をするはずが、業務の細分化や評価が決まっていないことにより、うまく対応できていない会社も多いようです。適正な在宅ワークを実施するためにはしっかりとした運用ルールを決めていきましょう。

 

まとめ

丸山社長
なるほど。『見える化』がキーワードであることがわかりました。
高橋さん
そうですねー。今まで当たり前だと思ってきたけど、新しい人には不思議なこともたくさんあるのかもしれないです。
鈴木課長
確かに。いろいろなルールを見直してみるのもいいかもしれないな。
  櫻井先生
そうですね。ルールの見える化も大事ですし、これからの働き方についてはみなさんで話しあってみてもいいかもしれませんね。
木村くん
あっ、僕はずっと在宅でいいです!!
丸山社長
木村くん、在宅は家でも会社と同じように仕事することだぞ。ゲームをやれるわけじゃないからな。
木村くん
あっ、バレました?

 

 

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