働き方改革の定着に向けて

働き方改革の定着に向けて
2022年9月 No.541

労働時間の削減

1.労働時間削減のすすめ方

まずは、社内で長時間労働になっている原因を探る必要があります。すぐにでも取り組める方法をご案内します。

全員もしくは部門別でも構いません。
 社内で残業の多い原因、日常業務でムダだと思っていることを1案件について1枚の付箋に書き出してもらい、
 それを掲示していきましょう。ポイントは深く考えずにとにかく書き出してみることです。

それぞれ全員が書き出した付箋をグループわけしてみましょう。
 大きく分けると3つのグループになるはずです。
 1つ目は仕組の問題、2つ目は個々人のスキルの問題、そして3つ目は会社の風土の問題です。

仕組みの問題 会議が長い、同じような資料を作っている、書類を探すのに時間がかかる等
個々のスキルの問題 仕事のやり方を理解していない、PCが苦手等
風土の問題 先輩が残っているから帰れない

3つにグループわけをしたところで、どれから取り組むかを決めていきましょう。

 

2.効率化の考え方

現状の業務をすべて効率化するのではなく、そもそも本当に必要な業務なのかを見極めることが必要です。今までの慣例でやっていたけど、その作業を省いても仕事に問題がないのであれば、その作業をやめてみることも決断です。限られた時間の中で、仕事をしていくためには、仕事の手順をマニュアル化していく標準化、現場の管理やスケジュール管理のIT化等が必要です。そして、本当にやるべき業務に時間を費やすことが重要なのです。

 1. 「やらないこと」を決める  例 移動時間、探す時間等

 2. 「やること」を効率化  例 顧客管理、現場の進捗管理等

 3. 「やるべきこと」に集中  例 新規開拓、既存客へのサービス等

 

 ■会議のやり方の見直し

会議を始める前に決めておくこと

的・ゴール
「何のために話しあい、どこまで決めるか」という、目的とゴールを明確にしておくと、会議がスムーズに運びやすいです。参加者とは必ず目的とゴールを共有してスタートしましょう。

課題・時間割
「どの順番で、どの課題にどれくらいの時間を割くか」というアジェンダを作成して、会議をスタートしましょう。時間割のない会議はダラダラになりがちです。

役割
誰が進行役を務めるのか、プレゼンターは誰か等役割をきめておくと進行がスムーズになります。
その他にも、スタンドアップミーティングといって、立ったまま会議をする会社もあります。

 

3.労働時間削減の取組方法

1.で労働時間削減のためのワークをご案内しました。ワークででた課題を解決するために、具体的な内容に落としこんでいきましょう。

労働時間の削減はすぐにできるものではありません。長年のやり方を変えるには、時間がかかります。だからこそ自社にあったやり方をみつけ、小さな取組を確実に実行していく必要があるのです。100社あれば100社のやり方があります。焦らず、ゴールを決めて取り組んでいきましょう。

 ■取組事例

スケジュールや日報のIT化
 ▶︎▶︎▶︎▶︎ 移動時間等の削減

置場の整理整頓、在庫リストの作成
 ▶︎▶︎▶︎▶︎ 探す時間の削減

社内書類の整理、書類廃棄のルール化
 ▶︎▶︎▶︎▶︎ 探す時間の削減

残業申請制
 ▶︎▶︎▶︎▶︎ 残業が常態化している雰囲気の打開  

後輩育成
 ▶︎▶︎▶︎▶︎ 教育による生産性の向上

社内でのエクセル勉強会の実施
 ▶︎▶︎▶︎▶︎ 個々人の作業の効率化

 

まとめ

木村くん
社長!! うちの会議もスタンドアップしましょうよ。これなら早くおわりそうだし。
丸山社長
そうだね。それも面白そうだ。
鈴木課長
今、会社に戻ってから作成している業務日報も、クラウド上であればわざわざ会社にこなくても済むので、移動時間も削減できるなー。
  櫻井先生
そうですね。そうした1つ1つの取組を見直してみるといいですね。
丸山社長
ITか・・・ 私もパソコン教室でも通うかな。
木村くん
社長、最高です!!

 

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