FRONTIER

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2024年3月号 No.556

「重機に乗る、重機を操る。それが楽しい!」笑顔で現場を率いる重機オペレーター!

平野ひらの 智洋ともひろさん
株式会社森建設
車輛部 課長
鹿児島県出身

愛機であるバックホウを自在かつダイナミックに操り、高度な技で滑らかに法面を仕上げる──土木工事の要とも言える重機オペレーターとしてその腕をいかんなく発揮する、株式会社森建設の平野智洋さん。第一線で活躍する平野さんのキャリアは、高校の頃にふと目にした重機の“格好良さ”に惹かれたことから始まった。「どんな企業で働こうかと考えていた際、森建設の車庫の前に停まっていた新車のブルドーザーを目にしたことが入職のきっかけ。乗り物が好きな自分にとってとても魅力的に映り、“絶対にこれに乗りたい!”という想いから当時の先生に相談したところ、会社に直接連絡をとっていただき、面接を経て採用に至りました。あの時の出会いや周りのサポートがなければ、今の自分は無かっただろうと思います」と当時を振り返る。

入社後は先輩たちの指導のもと、現場で実践を重ねて技術を磨いた。「最初は何もわからない状態で、重機なんてすぐに乗りこなせるだろうという自信はすぐに崩れ去り(笑)、先輩たちについていって懸命に仕事を覚える日々でした」。今も思い出すのは、初めて一人で法面整形をしたダム工事の現場だ。「自分自身はまだまだ経験不足と感じていた中、当時の現場監督から“やらなきゃいつまでも上手くならない”と仕事を任され、必死になって仕上げました。無事にやり終えた後はこれまでにない疲労感を覚えましたが、その分達成感も大きかったです」。また、なかなか褒めることのなかった現場監督が“腕を上げたね”と言葉をかけてくれた現場も忘れられない。「それ以後は一人前の職人として扱ってくれるようになりました。自分の成長が認められたと実感でき、非常に嬉しかったです」。

高速道路やダム建設といった大規模な工事をはじめ、様々な現場で経験を積み重ねてきた平野さん。周りを率先する立場として、心がけていることを伺った。「安全を最優先するのは当然として、心がけているのは“笑顔のある明るい現場”にしておくことです。笑顔が無いということは、心に余裕が無いということ。そうなると、逆に危険性が高くなると感じています。困難な場面に直面したとしても気分をマイナスに持っていかず、笑顔で臨むことを意識しています」。

平野さんを突き動かす原動力は、この仕事を始めた当初から持ち続けている“楽しい”という想いだ。「重機に乗る、重機を操る。それ自体が私自身にとっての大きな楽しみ。仕事の後にバックホウの模型を使ってバケットの動きを研究するなど、好きなものにはとことん熱中できるタイプなんです。入職を検討されている方以外でも、乗り物に興味があったり、重機を格好いいと感じる方であれば、建設業の世界で働くのもきっと面白いはず。女性の入職も以前に比べて増えています。重機オペレーターにも積極的に挑戦して活躍していただき、一緒に明るい現場をつくっていければ嬉しいです!」


株式会社森建設
総務部課長 前田 浩幸 氏

建設業における人手不足は深刻な問題です。当社では、若い方々に少しでも興味を持ってもらえるように、ICTやメタバースを積極的に導入し、今までの3K(きつい、汚い、危険)のイメージを払拭できるように努めています。また、ノー残業デーの設定、メンター制度の導入など、様々な取り組みを実施していくことにより、定着しやすく働きやすい環境作りをこれからも続けていきたいと思います。

建設人材育成優良企業表彰『優秀賞』を受賞

 

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