FRONTIER

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2023年9月号 No.551

「絶対にやりたかった仕事!」責任感と情熱を胸に、暮らしを支える橋を築く。

鈴木すずき 悠真ゆうまさん
ドーピー建設工業株式会社
群馬県出身

太陽がじりじりと照りつける橋梁工事の現場。進捗状況を確認しながら職人へ的確に指示を出すのは、鈴木悠真さん。プレストレストコンクリート構造物建設のリーディングカンパニー・ドーピー建設工業株式会社の工事部に在籍し、この現場での施工管理を担っている。「橋梁工事の現場では、夏の炎天下での作業や冬の寒空の下での作業は珍しくありません。また山深い地域から人々が多く暮らす都市部まで、現場となる場所も様々。人里離れた現場も不便さはありますが、付近を通行する周辺住民の方や一般車両の多い街なかの現場も、より緊張感を高くして周囲に注意を払わなければならない大変さがあります。そうした現場でも1日1日と計画通りに進めていくことにやりがいを感じますし、苦労を乗り越えた分、竣工を迎えた時の達成感は並々ならぬものがあります」。

施工管理を行う上で特に留意しているのは、“現場を滞らせない”ということ。「手順ミスなどで手戻りが発生しないよう、職人の方と小まめに段取りを確認しています。現場では外国人の方も多く働かれているので、日頃から密なコミュニケーションは欠かせません。業務を円滑に進めるため、先にこちらでお手本を示してから作業を行ってもらうといったことも大切です。また材料についても、昨今の資材の高騰や流通の減少などの影響は少なからず感じますが、早めに計画を立てて動くことで材料不足を防ぎ、現場がストップすることのないよう努めています」。

小さな頃からものづくりに興味があった鈴木さん。祖父が営んでいた金物店には大工職人が多く出入りし、建設現場に連れていってもらうこともあったそう。そうした原体験を経て進んだ工業高校の現場見学会が、今の仕事に至るきっかけとなった。「ちょうど通っていた高校の目の前がドーピー建設工業の工事現場で、現場見学会に参加したことをきっかけに豊富な橋梁工事の実績などを知りました。昔からレトロな橋から最先端の橋まで、とにかく橋が好きで。将来は絶対に橋を造る仕事がしたい!と思っていたことが、入社の決め手になりました。入社して初めての現場も出身校の近くだったので、そちらでも現場見学会が開かれ、今度は社会人という立場で後輩や先生たちを迎えるという貴重な体験をさせていただきました(笑)」と当時を振り返る。

その後、兵庫県や岐阜県など様々な橋梁工事の現場で活躍を続け、現在は1級土木施工管理技士資格の取得にも動くなど、さらなる高みに向けて意欲を燃やしている。「一つひとつの現場を安全に、無事故で終わらせることが最優先。それに加えて、上司や先輩の仕事を見習いながら、もっと先々を見て、より現場を円滑に進められるようになりたいと思います」。そうした仕事面以外にも、休日には観光スポットにドライブに出かけたり、職場の仲間と温泉に行ったりと、楽しみも尽きない。「全国各地の現場に行く仕事。その地域ごとの楽しみに出会えるのも、大きな魅力だと思います」と、ひときわ大きな笑顔を見せた。


ドーピー建設工業株式会社
代表取締役社長 稲田 義行 氏

昭和31年に北の大地で創業して、地図に残る仕事を志す社員たちが集いながら社会資本整備に貢献して参りました。
「まじめで明るく居心地の良い」社風のもとに健全な継続会社を目指していますが少子高齢化の波を受け、ものづくりの担い手不足が大きな壁となって立ちはだかって来ました。
この重要な課題に対し時代の流れに柔軟に対応しながら、社風を損なわず社員の働きやすさを第一に考え、働き方改革や時間外労働規制問題に真摯に立ち向かい、人材の確保と育成に積極的に取り組んで、今後もしなやかで健全な会社の継続を目指していきます。

建設人材育成優良企業表彰『不動産・建設経済局長賞』を受賞

 

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