FRONTIER

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2024年4月号 No.557

「“現場を動かしている”という実感が喜び!」職人と一体で工事を進める期待の若手!

石田いしだ 大和やまとさん
伊田テクノス株式会社
埼玉県出身

ときには周りと朗らかに言葉を交わしながら、工事の進捗を真剣な眼差しで見つめ、職人たちに的確に指示を出す──伊田テクノス株式会社の石田大和さんは、現場管理の担当として活躍する同社の若手の中心だ。「安全を最優先するのはもちろんですが、現場管理を担う上で大切にしているのは周りとのコミュニケーションです。建設工事は何十年、何百年と長く暮らしを支えていくものを作る仕事。多くの方と協力しなければなし得ない仕事だからこそ、現場では自分から積極的に話しかけ、工事を円滑に進めていけるよう心がけています。現場で働かれているのはほとんどが年上の方ですが、皆さん温かく接してくださるので、やりづらさを感じることはないですね。また、中間検査を無事に終えた後にはみんなでおいしいものを食べに行くなど、次の現場までの合間を見て交流機会を設けることも現場の良い雰囲気づくりにつながっていると思います」。

高校生の時に伊田テクノスのインターンシップに参加したことが、入社のきっかけとなった。「1週間ほどのインターンシップでしたが、堤防工事の現場などにも触れ、みんなで一つのものを手がけていく仕事の魅力を感じることができました。現場で担当してくれた方が丁寧に教えてくださったことも、“この会社で働いてみたい”と感じた動機の一つです」。入社後はメンターの指導のもと、建設業のイロハを学んだ石田さん。専門用語を覚えることにも苦労したが、それ以上に驚いたのは、作成するべき書類の多さだ。「工事を進めるにあたって、これほどまで必要な書類があるとは知らなくて…(笑)。発注側によって必要な書類も異なるため、それぞれに関する手順や知識、作成業務を覚えるのに苦労しました」と振り返る。

そうした中で現場経験を重ね、成長を続けてきた石田さん。特に印象として強く残っているのは、はじめて現場代理人を務めたアンダーパスの建設現場だ。「最初から最後まで関わった、これからも忘れることのない現場です。やるべきことも、新しく覚えなければいけないこともたくさんあり、臨機応変に動く場面も多かったのですが、自分が“現場を動かしている”という実感があり、やりがいを感じることができました。周りの方にもサポートやアドバイスをいただきながら進めることができ、無事に終えられたことは大きな喜びにつながりました」と笑顔を見せる。

「自分の中で重きをおいているのは、どんな仕事をするかよりも、どんな人と仕事をするかということ。そうした意味でも、今は恵まれた環境で仕事ができていると感じています。今後も周りの方に学びながらしっかりと実務経験を積んでいき、受験資格を満たすことができれば1級土木施工管理技士の資格を取得したいと思います。より大規模な構造物の建設現場にも、積極的にチャレンジしていきたいです」と抱負を語る石田さん。その活躍のフィールドは、さらに広がっていくことだろう。


伊田テクノス株式会社
代表取締役社長 楢﨑 亘 氏

能登半島地震を目の当たりにし、「地域の守り手」として我々建設業のあるべき姿を改めて考えさせられました。一方、4月から適用となった時間外労働の上限規制をはじめ、担い手不足、生産性向上への取組など、明るい建設業の未来に向けての課題はまだまだ山積しています。これまでも弊社は、建設ディレクターや独自の社内研修制度など様々な取組を試行錯誤しながらも地道に進めてまいりました。今後も担い手確保や生産性向上に果敢にチャレンジすることで、魅力ある、そして地域から必要とされる企業であり続けたいと考えています。

建設人材育成優良企業表彰『国土交通大臣賞』を受賞

 

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