FOCUS

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2023年11月号 No.553

あえて正解は与えない!多様な経験を通じて“自分の人生を自分で生きていく”という実感を深めてほしい!

雄大な耳納連山や悠々と流れる筑後川に代表される、豊かな自然に包まれた福岡県久留米市。福岡県立浮羽工業高等学校は、この地で創立117年目を迎える伝統ある工業高校です。2019年度より一人ひとりの進路に即したカリキュラムで学ぶことができるコース選択制を導入するなど、生徒自身の生き抜く力や可能性を伸ばす同校。その学びを支える想いや取り組み、日々の向き合い方について、環境デザイン科の松田優希先生に伺いました。

常に学びにあふれた環境
地域の課題にも向き合う

 大自然に囲まれた気持ちの良い環境は、土木を学ぶ場としても適している。

「土木は自然と対峙しながら物事を進めていく分野。山地や河川など、教材となるものが身近にあるこの地域は学びの機会も豊富です。本校では地域の方々とも連携し、実践的な活動を通して知識と技術を身につけていくことができます」。

 地域の暮らしやインフラと密接に関わる土木の仕事。その担い手を育む同校と地域との結びつきは強く、工業高校ならではの特色を活かしたテクノボランティアにも取り組んでいる。

「テクノボランティアは、3年生の課題研究の一環として住民や行政の方々と一体となって地域の課題解決に取り組んでいるものづくりボランティア活動です。環境デザイン科には環境建設コースとインテリアデザインコースがあり、それぞれの得意な領域を活かした取り組みを実施しています。例えば本校の最寄り駅である田主丸駅にベンチやオブジェを寄贈したり、田主丸駅のPR動画を制作したり、商店街の中で使われなくなったシャッターにアートを描いたり、街の各所に看板を設けたり…。様々な形で社会貢献を図りながら、生徒の力を育んでいます」。

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