FOCUS

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2022年9月 No.541

自信をつけ、興味を深めれば、自ら力を伸ばしていける!「自分で考え、行動できる」生徒を育む取り組み

高知市中心部に位置する高知県立高知工業高等学校は、創立110周年を迎えた県内でも歴史ある工業高校。ものづくり教育を通した人材育成を図る同校では、以前より“イノベーションKT”の愛称のもと、生徒の「自ら学び 自ら考え 自ら行動する力」=「自ら力」の成長を目指した教育活動に取り組んでいます。勉強に部活にと励む生徒たちと日々どのように向き合い、その力を育んでいるのか、土木科長の山崎竜司先生にお話を伺いました。

指示待ちではなく『自分で考える』人へ
さまざまな経験が生徒の力をのばす

生徒たち自身が主体的に学べる環境づくりに取り組んできた同校。“イノベーションKT”はその延長として、異なる学科の生徒が同じ卓を囲み、話し合いや取り組みを通じて自主性・創造性などの社会で活躍する力を育もうとする活動だ。

「コロナ禍で従来のような対面での取り組みは難しくなりましたが、生徒自身の主体性を育む教育や自主性を大切にする文化は、本校にずっと以前から根付いてきたものです。工業系の分野では昔から縦のつながりが強く、『指示があってから動く』というスタイルが定着してしまっていると感じます。もちろん与えられた仕事に責任を持つ姿勢はいかなる現場においても大切ですが、私たちが普段から生徒に意識づけているのは、まずは『自分で考える』ということ。そうした学生生活を送れば自ずと“やらなければならないときにやれる人間”になっていくのではと思います」

就職内定率100%を継続達成し、地元企業や官公庁も期待を寄せる土木科。説明会や現場見学の機会が多いことも、生徒たちの成長につながっているようだ。

「高知県建設業協会でも現場見学の機会を設けてくださり、移動の際のバスやお弁当の手配など手厚くサポートしていただいています。座学では得られない土木工事のスケール感や現場感は、生徒にとって貴重な経験になっています。2・3年生時には企業や県庁、市役所などでの現場実習やインターンシップの機会もいただき、より現実的に働くイメージを養うことができています」

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