FOCUS

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2024年3月号 No.556

好奇心を広げ、新たな企画を発想!生徒やこどもたちを夢中にさせるアイデアの源泉は?

日本海側屈指のものづくり県である富山県において、県内最大規模を誇る伝統校として地域に親しまれている富山県立富山工業高等学校。1,000名近くの生徒が学ぶ活気にあふれた同校の中でも、土木工学科では先端の測量技術を中心に、設計・施工、製図など、土木に関する基本的な知識や技術の習得を目指した教育が行われています。地域産業の担い手として期待される生徒たちをどのような取り組みで伸ばし、どのような想いで育んでいるのか、土木工学科の高原洋平先生に伺いました。

インターンシップは就職先を選ぶ際の決め手のひとつ!

 富山県東部の工業科中核校として期待されている同校。地域の団体や企業も、生徒の学びを力強くバックアップしている。

「1、2年次には国土交通省や地元の建設業協会のご協力のもとで現場見学会を開催しているほか、型枠工事や鉄筋工事など各専門工事業団体の皆様からも本校にお声がけをいただき、講習会などを実施しています。実際に現場の雰囲気を感じ、そこで働く方の姿を目にすると、生徒も改めて“働くことのかっこよさ”を感じ、将来的に自分たちが働くイメージを持ちやすいようです。また、本校ではインターンシップに参加した企業へ就職を希望する生徒も多く、2年生の夏休み・3日間だけの体験ではあるのですが、企業や現場の雰囲気を肌で感じ、“自分にあっている”と認識することは、将来を選択する大きなポイントになっています。部活動が活発で先輩・後輩のつながりも強いため、先輩が勤める企業の働きやすさや給与・福利厚生を聞いて同じ企業に入社しようと決める生徒がいるなど、身近に頼れる人がいるという安心感も就職先を決めるうえでの重要な要素になっているのだと感じます」。

 生徒の将来の活躍を見すえ、資格取得も積極的にサポートしている同校。

「土木工学科では国家資格である測量士補と2級土木施工管理技術検定(第一次検定)の資格取得に向けて取り組んでいます。特に2年生では測量士補試験前、1ヶ月半ほどかけて特別講習を組んで対策をするため、生徒の生活もガラッと変わり、緊張感の高い時期となります。私たち教員も“絶対に合格させてあげたい”という気持ちで取り組んでいますし、試験結果はもちろん大切なのですが、より重要なのは資格取得に向けて必死に努力した経験です。社会人になった後もずっと残るものを、そうした経験を通して育んでくれたらと思います」。

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