FOCUS

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2022年6月 No.539

多彩な学びと経験、出会いや繋がりが、心を大きく成長させる!

明治32年開設の奈良県染色講習所を前身とする、奈良県内で最も歴史ある実業高校・奈良県立御所実業高等学校。5つの学科を有し、「ものづくりは、ひとづくり・夢づくり」をテーマに時代を担うスペシャリストの育成に邁進する同校は、“公立高の星”として高校ラグビーにおいてもその名を馳せる存在です。今回は都市工学科にて教鞭をとる喜多将仁先生に、生徒たちの学力や豊かな人間性を培う取り組み、生徒たちに伝えたい想いの数々を伺いました。

生徒の心に変化をもたらす
積極的な体感・体験機会

土木や都市工学に関する知識・技術を習得し、ゆくゆくは建設業や土木行政などの分野で活躍していくスペシャリストの育成を目指す都市工学科。建設機械の操作実習や測量実習などを通じて、現場の即戦力となるための基礎的な知識を学んでもらうことに重きを置いている。

「生徒たち自身、実習の中で建設機械を触るうちに楽しさを覚えたり、座学を通じて都市工学への興味を深めるなど、日々面白みを感じながら学んでいます。また近年は土木の現場もオートメーションや自動化が叫ばれ、ICT機器の活躍する場面も増えていることから、講師の方を招いて実際どのように現場で用いられているのかを聞いたり、現場に伺ってICT機器に触れさせていただくといった体感・体験機会を増やす取り組みを行っています。最近では道路建設工事の現場に伺い、VRを用いた危険予測を体験させていただき、生徒たちは非常に興味を惹きつけられていました。現場をほとんど知らない学生と、現場を日常としている社会人とでは見えるものも違うため、そうした経験を積めるのは非常に有意義です」

基礎的な知識とともに現場を経験する機会を得ることができていれば、就職した際にもよりスムーズに職場へと溶け込んでいきやすい。地元企業を中心に、そうしたいち早く戦力となっていける若者に期待する声も高まっている。

「昨年度から17歳でも挑戦できるようになった2級土木施工管理技術検定については、地元企業である鍛冶田工務店さまや総合資格学院さまにも教材などのバックアップをしていただいています。資格取得は生徒自身のやる気を高める大きな要因にもなり、すごく良い機会を与えてもらっていると感じるので、私たち教員としても精一杯サポートしていきたいです」

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