特集

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2017年11月号 No.493

災害から地域を守る~建設業だからできること~

冬の暮らしを守る ~地域の建設業が担う除雪作業について~

一般社団法人 新潟県建設業協会 http://www.shinkenkyo.or.jp/

日本は国土の約半分が「豪雪地帯」に指定されています。建設業者は、降雪時には除雪等により道路の通行を確保し、地元住民の暮らしを支えています。冬本番を控え、豪雪地帯の一つである新潟県の新潟県建設業協会、阿部事業部第一部長と大関総務課長代理兼事業課長代理のお二人から、建設業が担う除雪作業についてお話しを伺いました。

図1 豪雪地帯及び特別豪雪地帯指定図

作業時間帯について

雪は気温が下がる深夜に積もることが多く、通常の除雪作業は早朝から開始し、住民が出勤・通学する7時頃までに完了し、通行を確保しています。

必要な知識と技術

積雪によって、どこまでが道路なのかよく見えないこともあります。また、道路にはマンホールの蓋などの障害物もあり、これらを傷つけないように、かつ迅速に作業するには、地域の地形や道路の状況が頭に入った上で高い技能が求められます。
機械の操作に長けている人が、すぐに出動できる体制が必要ですから、除雪作業を担えるのは、地元の建設業者の他にいないのではないでしょうか。作業をする方も地元の住民ですから、誰がどこに住んでいるとか、地域の交通事情などもよく分かっています。建設機械の運転資格さえあれば誰でも出来るという仕事ではありません。ほとんどの機械は二人乗りで、一人が機械を操作し、もう一人が安全確認などを担当します。こうして若手は実践経験を積み、ベテランから技能を受け継いでいきます。

非常事態で建設業協会が力を発揮

年によっては、地元の建設業者だけでは対応できないような量の降積雪に見舞われることがあります。そのような非常事態では、建設業協会のネットワークが力を発揮します。平成24年には妙高市内に県内各地から、平成26年には群馬県、埼玉県、山梨県の県外に新潟県建設業協会の会員企業が除雪の応援に駆けつけ、雪で孤立した住民の生活を守りました。

若い力募集中

除雪に限らず、地域の建設業者は、各地域の人々の暮らしを支えているという誇りと高い使命感をもって仕事をしています。若い人たちには、是非、地元に貢献できる建設業に興味を持ってほしいと思います。

「雪国にいがたの除雪~冬の道の守り人~」

https://www.youtube.com/watch?v=3f1jBlXaFqA


雪国の日常風景には、それを支える人の思いがある。


除雪作業で活躍する主な機械

小回りが効く力持ち! 除雪ドーザー

スピードがあって圧雪にも強い! 除雪グレーダー

雪を掻き込んで飛ばす! 除雪ロータリー

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