特集

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2017年5月号 No.488

CI-NET 建設業、電子化への展望

CI-NET導入企業に聞く

着工前契約が、瞬時にやり取り可能に。
時間短縮の上に「入金の見える化」も図ることができています

◆株式会社明治大理石
大阪市中央区 建築用石材の設計・加工・施工。石材の欠けやひび割れなどの補修工事、しみ抜き、防汚処理。


中家代表取締役

ITスキルが低くても使いこなせる。 下請として一番メリットを感じるのは出来高請求業務。

御社でのCI-NET導入の経緯についてお聞かせください。

2003年当時、会社にはまだパソコンが1台しかありませんでした。しかし某ゼネコンから熱心な説明と強い要望がありCI-NETを導入。使い始めた当初はITスキルが低くても使いこなせるのか不安もありましたが、ASPベンダーのヘルプデスクに丁寧に教えてもらい習得できました。また発注側企業が変わっても当社で操作する画面は同じなので、操作するうちに慣れました。

CI-NETの導入は業務効率化につながりましたか。

契約等業務を紙で行っていた頃は、見積の段階からお互い『作成→郵送→開封』の繰り返しでとにかく時間がかかりました。法令遵守である着工前契約のためにも、瞬時にやり取りができるCI-NETは大変有効です。電子商取引を実施した場合、下請として一番メリットを感じるのは出来高請求業務ですね。出来高や請求書は、各現場に届ける必要があるが、CI-NETなら会社のパソコンでのやり取りなので、時間短縮の上に「入金の見える化」も図ることができ、非常に助かっています。さらに電子データなので、保管スペースがいらなくなったということも導入の利点です。

費用対効果についてお聞かせください。

現在はゼネコン等発注側企業6社とCI-NETでのやり取りを行っており、注文請書の件数は年間約100件になっています。当社での費用対効果の面では、印紙税の削減だけでもCI-NET利用費用(ASP利用料や企業識別コード・電子証明書の取得等)と比較しプラスとなっていますが、生産性の向上を含めて効果を判断するのが良いと思います。つまり、業務処理の迅速化やミスの削減等、時間面の削減が実際のコスト削減に直結するからです。当社の場合、契約業務、出来高・請求業務や封書作成時間等、年間で168時間(1日8時間換算で年間21日分)の削減になりました。さらに費用削減もさることながら時間を有効に使えることが何よりのメリットと感じています。

CI-NETの利用拡大はどのような効果があると思いますか。

電子商取引が多くの発注側企業や取引先に広がれば建設業界全体でもっと業務の効率化が図られるのではないでしょうか。CI-NETの既導入企業様は業務の拡充を図ること、電子商取引未導入の発注側企業様はCI-NETの導入について、前向きに検討されてはと思います。

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