特集

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2018年11月号 No.503

建築・設備施工管理CPD制度としてリスタート

建築・設備施工管理CPD制度についてはコチラ  http://www.fcip-cpd.jp/

設備を加えて絶好調!

本財団は、平成26年に建築施工管理技士等を対象とした建築施工管理CPD制度の運用を開始し、順調に参加者を伸ばしてきました。その間にも、関係団体等から電気工事施工管理技士と管工事施工管理技士を対象とした、設備系技術者が参加できるCPDの制度化への要望をいただいておりました。
今般、関係団体との協力体制が整い、本年4月10日、「電気工事施工管理技士」、「管工事施工管理技士」を加え「建築・設備施工管理CPD制度」としてリスタートしました。
建築・設備施工管理CPD制度は、現在利用者が5,858名(9月末時点)、プログラムの実施機関であるプロバイダーは99機関(9月末時点)となっております。建築系技術者はこれまでどおり順調に参加者数が伸びており、加えて設備系技術者の皆様が積極的にご参加頂いたことで、参加者数が大幅に伸びております( 表1、2 参照)。

 表1  建築・設備施工管理CPD制度の推移

  表2  今年度新規参加施工管理技士の種目割合

参加者からお聞きした制度加入の理由は様々ですが、公共工事の入札で評価される短期的なメリットに加え、継続的に学習することで社員の技術力向上や計画的な教育を意識している会社もあるようです。
これまで事務局では、建築・設備施工管理CPD制度の普及・浸透のため、参加を検討されている団体様への説明会の開催や、国・地方公共団体等への情報提供を図ってきており、建設工事における技術者評価の一環として当制度の採用を促してきました(現在、33都道府県、19市等で技術者評価に活用)。
本財団のCPD制度は「建築CPD情報提供制度」に参加しており、当制度の参加者は、建築CPD情報提供制度の特徴であるプログラムの共有化によって、本財団が認定した講習会だけでなく、建築CPD情報提供制度に参加している各CPD団体が開催する講習を幅広く受講し、実績とすることができます。また、併せて「建設系CPD協議会」にも参加しており、各行政機関に応じて工事入札や入札参加資格審査等に幅広く利用できるCPD実績証明書を発行しています。
建築・設備施工管理CPD制度において認定している講習の分野・分類別でみると、マネージメント分野(生産・管理)が60%、実施形態では講習会が90%となっており片寄りがあります。参加者の皆様に様々な継続学習の機会が提供される環境を実現できるよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。

インタビュー
建築施工管理CPD制度から建築・設備施工管理CPD制度へ


東洋大学 理工学部 建築学科 教授
建築・設備施工管理CPD制度運営協議会委員長
浦江 真人

4年間の総括とリスタートしての感想をおきかせください

4年前にこの制度を立ち上げてから、建築施工分野での継続学習教育のCPD制度として、各地の建設業協会との連携や技士会の設立等を通じ、会員数を順調に伸ばし平成29年で4,200名余が参加されています。
各地の建設業協会・技士会等が継続学習の核となり、地域の技術者の技術力向上のために各種の研修会を実施し、公共発注者側にも制度の理解が進み、入札参加条件や総合評価落札方式の際の加点項目に採用されるなど、本CPD制度についての認識が浸透しつつあります。
また、地方公共団体が主体となって地域建設企業の技術の向上と効率化の両立を目指したプログラムが実施されるなど様々な学びの場の芽が生まれ始めています。
今回電気工事施工管理技士、管工事施工管理技士を加え建築・設備施工管理CPD制度としてリスタートしましたが、今年度の新規の参加者の約2/3を両資格の保有者が占め参加者が急増しています。設備業界は、空調、衛生、電気、防災、ITなど広範囲に渡り、個々の専門に応じたプログラムが多く存在している分野であり、継続学習を前提としたCPD制度の考え方に合致しているからだと考えます。
建築工事と設備工事の施工管理技術者が他工事の多様なプログラムを受講することも可能になり、技術力向上の相乗効果が期待できます。

今後の制度運営についておきかせください

少子高齢化等に伴う技術者不足や技術承継など担い手確保・育成の問題は、建設業界全体が抱える大きな課題であり、専門能力や技術をいかに維持、向上していくかが重要なテーマです。
地域や協会での継続学習の取組みを進め、個別企業だけでは対応しきれない様々な学びの場を提供することは、会社の枠を超えた建設業の技術力の底上げにつながり、魅力ある業界の発展にとっても重要です。
また、国土交通省では、コリンズ・テクリス(工事実績情報・業務実績情報)のデータベースの統合をはじめようとしており、これは、技術者個人の多様な業務実績、保有資格、表彰などを総合的に蓄積評価し、技術者育成につながる評価制度等を構築しようとするものです。
当初は土木中心の展開が予想されますが、将来的には、建築、設備等建設業界全体への取組みとなり、CPD制度との連携活用が望まれます。さらに学生から企業へ就職し資格取得以降もCPD評価がシームレスにつながるなど、今後、担い手の確保・育成へと波及効果が得られるような展開を作っていくことが重要だと考えています。

(聞き手:建設業振興基金試験・管理講習部 原田 和幸)

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