働き方改革への最終チェック

働き方改革への最終チェック
2024年3月号 No.556

採用

取組事例

きっかけ きっかけは「新入社員の離職」

高校卒業の新入社員を迎えましたが、連続での退職がありました。退職の理由は2名とも「仕事が覚えられない」ということを知り、これは本人の努力の問題だけでなく、会社の教え方にも問題があるのではないかと疑問に思ったところからスタートしました。

社内での教育体制

新入社員を現場に連れていっても教える時間もないため、社内で教えることを検討しました。学校で多少の座学はやってきていたため、実技をどう教えるか悩んでいたところ、会社敷地内の使われていない倉庫があることに気づき、そこで実際の作業を教えていくことにしました。時間的に余裕があるためマンツーマンで教えることができたこと、また失敗をしても問題がないということから、自信を持つまで繰り返し練習をすることができました。

 

インターンシップの実施

就職してからのミスマッチを防ぐためにインターンシップを実施しています。実際の現場をみることで、仕事の大変さを感じてもらうことと、小さな現場から大きな現場までみてもらうことで、自分が、会社で働くイメージをもってもらえるようになりました。

業界組合との教育の仕組みづくり

学生を呼び込むにしても、自社だけの影響力は弱いことから、千葉県室内装飾事業協同組合と合同で、実技研修会を実施しました。実際に体験をすることで内装業界に興味を持ってもらうことができ、参加した女子学生は、ミッキーマウス等のキャラクターのクロスを自分で貼ることで、業界を近くに感じてくれたようです。また教えている先輩職人達も、生徒から質問されることで職人魂にも火がついたようでした。1社だけでは大きなイベントの開催は難しいのですが、業界の組合との共同で実施することにより、内装業界の魅力の発信、教育を実施することができました。そして、そこに参加した学生が応募をしてくれるような働きかけをしています。

 

今後の課題

教育を充実させることで、社員の定着への一歩を踏み出すことができました。今後はメンター制度や定期的な面談等、社内でのフォロー体制整備をしていくことが今後の課題としています。

まとめ
いよいよ建設業においても時間外労働の上限規制がスタートします。準備はいかがでしょうか?時間外労働の削減には、正解も画期的な方法もありません。いくら素晴らしい仕組みやシステムを導入しても、それを理解して運用が出来なければ意味はないのです。100社あれば100社のやり方があります。働き方改革の実現には、経営者の決断とやり抜く力が必要です。小さな一歩を踏み出し、魅力ある会社をつくっていきましょう。

 

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