働き方改革への最終チェック

働き方改革への最終チェック
2024年3月号 No.556

採用

5年遅れとされていた建設業における時間外労働の上限規制の施行まであとわずかです。働き方改革は単に労働時間を削減することが目的ではなく、生産年齢人口が減少し、働き手が不足する中、限られた時間の中で成果を上げるといった生産性の向上が本当の目的なのです。とはいえ、社内の労働環境を一気に変えることはできません。1つ1つの取り組みを重ね、上限規制への対応を準備していきましょう!!

「見て覚えろ」からの卒業

建設現場では、入社をするとまずは先輩社員と一緒に現場に行き、仕事を覚えることから始まります。しかしながら、現場の仕事をすることが忙しい先輩社員が現実的に教えることは難しく、また仕事のわからない新入社員も、何をどう手伝えばいいのかわからない状況で現場に立たされても、ただただ見ているだけで仕事を覚えることはできません。ある会社では先輩の業務の様子をYou Tubeで撮影したものを、会社の教育フォルダーに保管し、新入社員はその動画をみてから現場に入るような仕組を作っています。この結果、先輩社員も、一通りのイメージができている新入社員には、共通言語があるため教えることに対してのストレスは感じず、また新入社員もスマホで何度も映像をみることができるので、業務に対する恐怖心が薄れていきます。お金をかけなくても、工夫次第で教育は出来るのです。

 

働き方改革は「生産性向上」

働き方改革の目的は「生産性向上」です。時間外労働を削減し、業務の効率化が終わったところが働き方改革のゴールではありません。効率化をしたあとには、本来やるべきことに時間を集中させなくてはならないのです。本来やるべきことができることで自社の強みが生まれます。また、生産性が上がることで、人材確保、定着率向上、従業員へ還元への循環となっていきます。この好循環をまわしていきましょう。

 

 

1 2

関連記事

しんこう-Webとは
バックナンバー
アンケート募集中
メールマガジン配信希望はこちら