特集

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2021年4月 No.527

コロナ禍においても信頼される持続的な金融支援事業

■2■ 最近の実績等

東日本大震災以降のいわゆるアベノミクス、日銀による金融緩和政策をはじめとした金融機関の融資姿勢の変化や貸出金利の低下傾向から、SN1及びSN2の利用件数及び金額は平成26年度をピークに減少傾向にあった。

しかしながら令和2年度上半期は一転し、新型コロナウイルス流行の影響(工期の遅れ、不安心理など)もあり、前年同期に比べて資金需要が増加し、件数・金額ともに前年度実績を上回っている。

参考までに下表に日本銀行が公表している貸出約定平均金利を示す。折からの銀行間競争もあり貸出金利は低下傾向にあったものの、中堅中小建設業者がメインバンクとする地方銀行等は、昨今では収益改善のため貸出利率を引き上げる方向にある。なお、令和2年4月の貸出約定平均金利は昨年同月を大きく下回ったが、これはコロナ対策の無利息貸付も含んでいるためであり、地方銀行等の貸出金利引き上げの方針に変更はないと見ている。なお、SN1及びSN2に適用される借入金利は、本財団が債務保証を行うことを前提として融資事業者ごとに極度額及び金利が設定されているため、利用企業の経営状況等により変動することなく、常に一定である。

(参考)貸出約定平均金利

   平成28年4月   平成29年4月   平成30年4月   平成31年4月   令和2年4月 
 国内銀行(新規/短期) 0.68% 0.59% 0.57% 0.61% 0.44%
 都市銀行(新規/短期) 0.33% 0.38% 0.37% 0.51% 0.29%
 地方銀行(新規/短期) 1.29% 1.13% 1.10% 0.75% 0.66%
 地方銀行Ⅱ(新規/短期) 1.57% 1.45% 1.28% 1.19% 1.12%
 信用金庫(新規/短期) 2.09% 1.99% 1.92% 1.88% 1.86%

※日銀発表 月次、新規・短期・国内銀行

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