連載

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2020年10月号 No.522

「早く、確実に、きれいに」職人として、職長として、責任感ある仕事を

「早く、確実に、きれいに」
職人として、職長として、責任感ある仕事

登録防水基幹技能者
株式会社マサル
豊田 慈(とよだ めぐむ)さん
1972年10月生まれ 
熊本県出身

緻密な作業ときめ細かで丁寧な仕上げが求められる防水工事。建物の規模が大きくなるほど関わる職人たちも増え、一人ひとりの作業のクオリティにバラつきが生まれないよう、確かな管理が求められる。それらの現場を取り仕切っているのが豊田慈さんだ。高校卒業後に建設業界へ飛び込み、ゼロからのスタートだったそう。「入職は先生の紹介がきっかけでしたが、会社に女性の職人がおらず、同期もいませんでした。また、建設業に関わる知り合いも周りにいなかったので、少し不安はありました」と話す。それでも現場へ入ると「先輩たちがとても優しく大事に指導してくださったこともあり、不安な気持ちはおもしろい、楽しいに変わっていきました。当時の先輩方には、ただただ感謝ですね」と笑顔を浮かべる。

現在は都心の高層建物など、新築を中心に様々な防水工事に関わっている。自身も職人として手を動かしながら、職長として作業工程を管理する立場にある。仕事をするうえで心がけているのは「早く、確実に、きれいに」の想いだという。「防水工事やシーリング作業に取り掛かるのは工事の中盤ですが、他の工程や天候に左右される場合も多いんです。時間の制約があるからこそ、すばやく丁寧な作業を心がけています」と豊田さん。

2016年に「登録防水基幹技能者」を取得してからは、責任感が一層増したという。「品質やコストへの意識など、今まで以上に責任を持って仕事にあたるようになりました。そうすることで、意見や発言にも自信が持てるようになり、声を発しやすくなりました」と話す。

様々な現場での人との出会いも楽しみのひとつ。「現場監督や関わり合う業者さんなど、いろんな方と一体感を持って仕事できるのは楽しい」と語り、そうした仲間とともに竣工へと向かうにつれ、達成感も高まっていくという。「目の前の建物が何年、何十年と残るんだなと思うとやっぱりうれしい。この仕事の醍醐味ですね」。

全くの未経験からはじまり、まもなく30年。「まっさらだからこそ素直に、新しいことを吸収できることも多い」と話し、業界にゆかりがなくともやる気のある若手の入職を歓迎する。ゆくゆくは「自分が育てた若手が職長をしている現場で一緒に働きたい」と話す豊田さん。その眼差しは、新たな現場へと向かっている。

 

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