名建築のつくり方

名建築のつくり方
2024年12月・2025年1月号 No.564

薄い鉄板をどうつなぎ合わせた?

横浜港大さん橋国際客船ターミナル 宮沢洋

イラスト・文:宮沢洋
画文家、編集者、BUNGA NET編集長。1967年生まれ。2016年〜19年まで建築専門誌「日経アーキテクチュア」編集長。2020年4月から編集事務所Office Bungaを共同主宰。書籍「建築巡礼」シリーズのイラストを担当

床と壁がなだらかな自由曲面で連続する横浜港大さん橋国際客船ターミナル。
実は、国際公開コンペで衝撃を与えた当選案とは異なる構造形式で実現した。
当選後の検討の結果、薄い鉄板を用いた「折板構造」に変更。
鉄板の変形を防ぐため、通常の溶接を使わずに施工された。

横浜港大さん橋国際客船ターミナル

  • 所 在 地 :横浜市中区海岸通1-1-4
  • 設 計 者 :foa
  • 延べ面積  :4万3843m2
  • 建築設計協力:オーヴ・アラップ&パートナーズ(コンペ)、現代建築研究所(設計)、構造設計集団SDG(構造)、森村設計(設備)
  • 施  工  :清水建設ほかJV(第1工区)、鹿島ほかJV(第2工区)、戸田建設ほかJV(第3工区)
  • 構造・階数 :鉄骨造・一部鉄筋コンクリート造、地下1階・地上2階
  • 工  期  :2000年2月~2002年11月(2002年6月一部供用)
Question クエスチョン 問題
通常の溶接を使わずに薄い鉄板同士をどうつなぎ合わせた?

1 重なりしろに鉄のびょうを打ってつないだ
2 重なりしろに小さな穴を空け、ワイヤを巻いてつないだ
3 重なりしろに強力な接着剤を塗ってつないだ

答えは次のページ!▶︎▶︎▶︎  

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