FRONTIER
「建設業ってどんな仕事だろう?」偶然目にした工事現場が、天職に就くきっかけに!
半田 優太さん
株式会社谷脇組
技能グループ 所属
北海道出身
(札幌山の手高校 出身)
日常生活に無くてはならない重要なインフラを構築する建設業。その第一線で活躍しているのが、株式会社谷脇組の半田優太さん。弱冠21歳ながら、とび・土工としてマンションや病院などの新築工事に携わってきたほか、下水道トンネル延伸のための立坑工事なども経験するなど、建築・土木の両面においてスキルを高めている。そんな半田さんの背景にあるのは、中学生の頃に見たトンネル工事の現場だ。
「趣味でサイクリングをしていて、地元の北海道内を巡っていた際、たまたまトンネル工事の現場に出会いました。現場を見てふと“建設業ってどんな仕事だろう?”と興味を持ち、YouTubeなどで様々な建築・土木の映像を目にしたことが、この世界に進む入口になりました」。高校時代に谷脇組の会社説明会で実際の作業を体験し、“この仕事こそ自分に合っている”と確信して、地元・北海道を拠点とする同社への入社を決意した。
入社後は新人研修を通じて、社会人としてのマナーから重機の操作、足場の組み立てなど、実務に必要なスキルを学んだ。「仕事を始めた当初は、広大な現場の規模や専門用語の多さなどに戸惑いましたが、周囲のサポートを受けながら少しずつ慣れていきました」と、初期の苦労を振り返る。
現場での思い出深いエピソードを尋ねると、マンションのピット内での作業中にあった出来事を語ってくれた。「作業をしているうちにヘッドライトの充電が切れてしまい、周囲が真っ暗に…。すぐさま携帯電話のライトをつけて事なきを得ましたが、一瞬自分の居場所がわからなくなり、焦ってしまったことを覚えています。そうした経験から特に心がけているのは、一つひとつの作業を慌てず行い、不安全行動をしないこと。足場の組み立てなどもそうですが、現場は少しのことでも大きな怪我につながってしまう危険性をはらんでいます。当然のことですが、安全の徹底はなによりも重視しています」。
現在は下水道の新設工事に携わり、クレーンでの無線合図を担当。重量物を扱うため、細心の注意を払いながら指示を出し、的確に業務を遂行している。「以前は足場の組み立てを得意としていましたが、今後は自分自身でも大型のバックホウなどの重機を操作していくため、関連する資格を取得していきたいです。新幹線のトンネル開発工事などの大規模な現場にも携わり、いずれ優良職長となることが目標です」と抱負を語る。建設業に興味を持っている人や、これから業界に進もうとしている若者へのメッセージを伺うと、「自分が手がけたものが形になり、完成したときの達成感は、他の仕事では味わえないものだと思います。体を動かすことが好きな人は、ぜひ建設業に挑戦してほしいです!」と、力強い言葉でエールを送ってくれた。
休日には趣味のサイクリングをはじめ、ドライブや冬のスキーなどを楽しむという半田さん。仕事もプライベートも充実を図りながら、地元・北海道で新たなステージを目指し続けるその姿は、一緒に仕事をする仲間にとっても大いに刺激になることだろう。
株式会社谷脇組
執行役員
労務安全部 部長 佐藤 幸一 氏
建設業は、人々の生活を支えるライフラインや建物を構築・維持する業種であり、社会に必要不可欠な産業です。弊社では26年前から技能職を社員として採用する制度を開始し、そうした社員に対して10年を目途に一人前の職長にするための育成計画に取り組んでおります。定期的なフォローアップ教育や資格取得支援、現場におけるOJT等をはじめ、様々な施策をもって、地域を守り未来を支える担い手の育成及び技術の伝承に努めて参ります。
建設人材育成優良企業表彰『優秀賞』を受賞
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