連載

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2022年6月 No.539

建物づくりの“道しるべ”を描く、現場を支える建築測量!!

建物づくりの“道しるべ”を描く、現場を支える建築測量!!

建設工事を正しく速やかに進めるため、ミリ単位の精密な計測に基づいて墨の線を引き、設計図を現場そのものに描く──建築測量(墨出し)は、多種多様な職種が集まる建設現場に必須となる“道しるべ”を示す仕事と言える。愛用の墨つぼを手に墨出しを行う金田 愛菜さんもまた、そうした現場を支える役割を担う職人の一人だ。

「幼い頃から図工やものづくりが好きだった」という金田さん。「高校受験の際、普通科に行くより、自分の好きなものづくりについて学べる工業高校に進学したほうが、充実した高校生活を送れそうだと思いました。また体験入学時にはじめて光波測距儀に触れたのですが、それがすごく楽しくて。もっと知りたい!という思いが強くなったことから、測量のできる建設科を選びました」と、測量との出会いを話す。高校時代には『高校生ものづくりコンテスト』に臨んだが、その“心残り”が今の道につながっているそう。「夏の大会に向けて冬から訓練を重ね、仲間と励まし合いながら本番に臨んだのですが、残念ながら目標とする関東大会には出られず、それが心残りになっていました。就職を考えたとき、自身の中にあった悔しさを晴らすためにも測量の道に進んでみようと思いました」。そうした中、現場見学で出会ったのが、墨出し工事のパイオニアとして数多くの建設工事に参画する大浦工測株式会社だった。「仕事の様子を実際に見て、自分もこうなりたい!と強く思いました。また様々な開発や大規模な建設工事に携わっている点も魅力的だったことから、大浦工測への入社を希望しました」。

入社して4年。「まだまだ学ぶことがたくさん!」と話す金田さんだが、その表情は明るい。「周りは先輩ばかり。いろんな方が教えてくださいますが、現場の見方・考え方はそれぞれで、日々学びがあります。それに安全への意識やセキュリティは厳しくとも、現場の雰囲気はとても和やか。すれ違うたびに“気をつけて”や“ご安全に!”と声をかけてくださるので、頑張ろうという気持ちになります」と微笑む。

また「建物に最初から最後まで関われる仕事」であることが、大きなやりがいにつながっていると話す。「建物ができる前の現場は、当然ですが何もない場所。そこに掘削の位置を示すことで、はじめて現場が動き出します。重機が入り、コンクリートが入り、鉄筋が入り、型枠が組まれ…と、自分たちの手をきっかけに次々とものができていく様子は、見ていて本当に気持ちがいいです。そうして完成の瞬間まで立ち会えるのは、この仕事ならではの喜びです」。

周りの先輩たちからも『測量の際の計算をはじめ、いろいろなことを任せられるようになってきた』と信頼を寄せられる金田さん。「次の目標は、墨出しの資格でもある建築測量技能者2級の取得です」と、さらなる成長にも意欲を見せる。現場と共に成長を重ねる、新たな現場の“道しるべ”となっていく存在だ。

 

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