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FOCUS

FOCUS
2019年4月号 No.507

強さとたくましさを備えた 人材を育てています。

東京都と神奈川県の境を悠然と流れる多摩川下流。国道1号線が川を横切る多摩川大橋のたもと、その川崎側にひときわ目立つ高層ビルがあります。そこが川崎市立川崎総合科学高等学校。創立から55年を超える歴史と伝統ある工業科と理数科を設置 する専門高校です。建設工学科で教鞭をとる福田義行先生に、近年の工業高校と建設業界をめぐるお話をお聞きしました。

川崎市立としては唯一の工業科のある専門高校

川崎市立川崎総合科学高等学校は、川崎市に5校ある川崎市立高校の中で、唯一の工業科のある専門高校です。1962年の創立以来、数多くの人材を輩出してきました。

現在は建設工学科をはじめ、情報工学科、総合電気科、電子機械科、デザイン科、工業系5科の他に科学科(理数科)を擁し、1学年に1科1クラス40名と、生徒一人ひとりに深く寄り添った教育を実践しています。

建設工学科の特徴を教えてください。

建設工学科では2年生からコース選択制となり、「土木系の技術を学ぶ都市システムコースと建築系を学ぶ建築デザインコース」のどちらかを選択し、それぞれのコースの専門教科を学んでいます。現在2年生の担任をしていますが、「土木系が男子16名女子3名、建築系が男子12名女子8名」です。建設を選択する女子は比較的少ないのが現状ですが、意欲的に建設について学んでいます。彼女たちのモチベーションはとても高いですよ。

自ら考え、行動できる生徒を育てる

福田先生ならではの教育方針はありますか?

日頃から生徒に伝えているのは「自ら考え、行動することの大切さ」です。自ら考えて決定したことには責任が生じます。その責任を全うすることは指示を受けて行動することよりも難しいことです。しかし、それを乗り越えた時に身につく知識や技術は、指示を受けて行動したものとは比になりません。また、それと同じく大切にしてほしいのが協働することです。どんな仕事も一人でできるものはありません。周りにいる方に気を配り、チームで仕事を進めていく。それらのことを学生のうちから訓練し、習慣にしてほしいのです。

さらに、「生徒が自ら考え解決する指導」にも心がけています。質問に対して答えを教えるのは簡単ですが、それでは答えを「知った」ことにしかなりません。どこまでわかり、どこからわからないのかを自分で考え、自ら解決策を考える。自分で考えたことは、必ずその生徒の力になります。そこに行きつくには時間がかかることもありますが、結果をすぐに求めずに根気よく生徒に向き合い、生徒の考えを引き出すようにしています。

笑顔が絶えないクラス。生徒たちに信頼されている
ことが伝わってきます。

工業高校は就職を目指す者にとっては絶好の場

就職先、進路の状況について教えてください。

就職を目指す人にとって本校は絶好の環境です。今年度の就職希望者は73名でそれに対して求人数は1,535社いただきました。おかげさまで倍率だと20倍ということになりますが、これも京浜工業地帯にある工業高校という立地の良さもあると思います。生徒の希望傾向としては、実家から通える範囲にある企業を選ぶ傾向があります。また、主な就職先としては建設会社や土木系の企業、電鉄系とその関連企業などから内定をいただいております。これは長年にわたり神奈川県の産業界との密接な関係を大切にしてきた結果だと思っています。毎年求人票を出してくださる企業様もあり、そのような期待に応え続けることができるように努めています。

工業高校ならではの強みを教えてください。

先日、『卒業生との懇談会』というイベントを開催し、地元の電鉄会社に就職したOBの方が参加してくれました。彼が勤める企業は、「高卒求人は工業高校にしか出してない」とのことでした。これと同じように「求人を出すなら工業高校に」と考えてくださる企業様が多数あることが、工業高校ならではの強みだと考えます。私たち教員はその期待に応えるためにも、強さとたくましさを備えた人材を育てるため日々努力をしていきたいと思っています。

人を惹きつけるのは人

生徒さんたちは建設業にどんなイメージを持っていますか。

先日、生徒たちを連れて卒業生が現場監督を務める建設現場を見学する機会がありました。彼は、良いことも大変なことも含めて、建設の仕事の楽しさをわかりやすく伝えてくれました。その話を聞いていくなかで生徒たちの目はどんどん輝きだし、「将来は現場監督になる!」 と言い出す生徒が続出したほどです。在学中の彼は勉強がものすごく得意なわけではありませんでしたが、今の会社に就職し、持ち前の負けん気と明るさで努力し、経験を重ね現在の仕事を語るその姿に、後輩たちは憧れの念を抱いたのではないでしょうか。また、建設業の方たちにどんな人材を求めているか尋ねると、「元気で体力があり、きちんと授業や返事ができ、共に歩める人」そんな答えが返ってきました。本校では建設業界に求められるような、人を惹きつけることができる人材を育て、送り出していきたいと思っています。

総科祭(文化祭)における建設工学科の出し物。授業で学んだ測量技術を生かしてナスカの地上絵の縮小版を再現しました。googleマップでも見られます。

現場見学会の様子。

高校生ものづくりコンテストの測量の様子。

建設工学科2年生の全員と。同じメンバーで3年間学ぶため団結力も強まります。

川崎市立川崎総合科学高等学校

〒212-0002 神奈川県川崎市幸区小向仲野町5-1 
WEB:http://www.nawagumi.com/home/

◎本誌記事の無断転載を固く禁じます。

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