FOCUS

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2024年2月号 No.555

楽しく学び合い、これからの社会を担うスペシャリストへ。生徒一人ひとりを支える“つながり”を軸にした教育!

沖縄県の工業高校において最大規模、かつ県内随一の就職者数・就職率を誇る沖縄県立沖縄工業高等学校。“沖工”の愛称で知られる同校では、社会人となるための意識を育む“沖工訓練”や資格取得のサポートをはじめ、中学生・小学生に向けた建設業への関心を高める施策など、様々な取り組みに挑戦しています。情報化やグローバル化の進展など、目まぐるしく変化する社会へと羽ばたく生徒とどのように向き合っているのか、同校の金城秀樹先生にお話を伺いました。

人と学校・人と人とのつながりが大きな強み!

 創立120年を超える歴史を持つ同校。県内のみならず日本全国から海外まで、建設業をはじめとした多彩なフィールドで活躍する人材を輩出している。

「各業界で活躍する本校の卒業生たちの中には取締役や役員を務められている方も多く、後輩を受け入れたい・育てたいといった要望も数多く寄せられています。また9割近くの生徒が部活動に励んでいることから先輩・後輩の結びつきも強く、生徒それぞれが卒業した先輩から就職先や進路に関する情報を得ていたりするなど、人と学校・人と人のつながりの強さは、本校の特徴の1つと言えます」。

 建設業全体に広がる人材不足の波は沖縄県においても例外ではない。そうしたニーズも手伝って、地元企業をはじめ様々な方面から同校の生徒を望む声は高い。

「現場見学会やインターンシップなども多くの企業の皆様から積極的にお声がけいただき、受け入れていただいています。近年の生徒を見ていると、就業時間や給与・休暇といった処遇面についての関心が以前よりも高いと感じますが、インターンシップに参加することで実際の雰囲気や職場での動きを体感することができるため、インターンシップ先への就職を希望するケースも珍しくないですね」。

 従来から取り組んでいる“沖工訓練”も、同校が高く評価される一因となっている。

「沖工訓練は、実習前に全学科で実施している活動の一つ。挨拶の仕方や身だしなみなどを声を出しながら確認し、社会人として大切な礼儀を学びながら安全意識を高める取り組みです。本校に伝統的に引き継がれているもので、日々取り組む中で育まれる心構えや、継続的に取り組んでいる姿勢そのものが評価にもつながっているのだと思います」。

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