FOCUS

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2023年6月号 No.549

豊かな好奇心をもとに新たな力を育成! 多彩な挑戦と経験が生徒の学びを支える

活気あふれる大阪市に根ざす伝統校・大阪府立西野田工科高等学校。1908年の創立以来『尊敬される職工の育成』に邁進する同校は、2014年度から大阪府が指定する実践的技能養成重点校に指定され、ものづくり教育のさらなる活性化を図っています。建設産業界に多くの卒業生を輩出する取り組みや、生徒たちとの向き合い方、工業教育との向き合い方などを、建築都市工学系の近藤大地先生に伺いました。

建設産業界へと
力強く羽ばたく生徒を育成

高度な職業資格取得を目指し、高い付加価値を生み出す技術・技能力を持つ人材の育成に重点を置いた実践的技能養成重点校として指定を受けている同校。

「資格取得・検定試験合格に向けた積極的なサポートが本校の特徴です。ロードマップで達成までの道筋を示し、ジュニアマイスター顕彰受賞にもつながるよう生徒を育成しています。また企業の方々とも連携し、現場見学をはじめ、技術者の方による出前授業や建設技能の体験、最新の測量技術の体験なども実施しています。土木は規模が大きいため、そのスケール感を伝えることがなかなか難しいので、こうしたリアルな体験は現場を知る貴重な機会になっています」。

多くの先輩たちの存在も、進路意識の向上につながっているそうだ。

「卒業して3年ほど経った先輩たちから仕事に関する生の声を聞く機会を設けています。また進路が決定した3年生から後輩に向けて体験談を話してもらい、1・2年生たちも将来に向けて意識を高められるよう工夫しています。年の近い先輩たちの声だからこそ、生徒たちの心にも深く響いています」。

昨年度から切り替わった新学習指導要領も踏まえ、生徒たちの学びを教職員一体で支えている。

「試験や成果物への評価の比重が高かった従来の方法から、学習の過程を重視した方法に移ったことで、評価する側である教員にも変化が求められています。本校では学習の達成度を図る指標としてルーブリック評価を取り入れ、ものごとに積極的に取り組む姿勢などを見取れるよう図っています。まだまだ試行錯誤ですが、意欲的に取り組む生徒をしっかりと支えられる環境を作っていきたいと思います」。

 

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