特集

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2026年5月号 No 578

新たな教育訓練体系の構築に向けて

全国の建設業団体を対象としたOFF-JTによる
 教育訓練に関するアンケートを実施

アンケート結果から見える教育訓練の現状と課題

建設業振興基金では、2026年1月、新たな教育訓練体系の構築に関する検討をはじめるにあたり、全国の建設業団体等が会員企業を対象として行う日本国内でのOFF-JT(座学・実習)の教育訓練の実施状況を把握するためアンケート調査を実施しました。アンケート結果の概要は以下のとおりです(有効回答数:210団体)。

1.回答属性

各建設業団体からの回答を専門工事業全国団体(37団体)、都道府県建設業協会(29団体)、専門工事業地域団体(35団体)、都道府県協会地域支部(16団体)、全建総連傘下(7団体)、その他(建設関連業団体、個社等)とし、単純集計により教育訓練の実施状況に係る全体傾向を整理する。

2.アンケート結果から見えるOFF-JTによる教育訓練の必要性と運営する上での課題
1)OFF-JTでの教育訓練の必要性

OFF-JT(座学・実習)での教育訓練については、全ての回答属性において大半が「必要である」と回答している。最も回答比率の低い属性(都道府県協会地域支部)においても68.8%が「必要である」としており、その他の属性においては80%以上がOFF-JTによる教育訓練は「必要である」としており、共通した認識であった。

2)会員企業等を対象としたOFF-JTによる教育訓練の実施状況

回答属性の専門工事業全国団体、都道府県建設業協会では、90%程度が必要であると認識しているもののその実施状況は50%程度であった。さらに回答属性の専門工事業地域団体では、「必要である」が80%程度に対して実施状況は40%程度、都道府県協会地域支部では「必要である」が70%程度に対して実施状況は0%であり、OFF-JTによる教育訓練について、「必要である」と認識していても実施できない団体が多数あった。また、実施している団体においても、教育訓練の状況をみると、訓練回数は年1回程度、訓練期間は1~3日程度という回答が多く人材育成という観点では充分であるとはいいがたい結果であった。

3)OFF-JTによる教育訓練を実施する上での課題

教育訓練が「必要である」ことを認識しているものの、会員企業向けにOFF-JTによる教育訓練を実施する上での主な課題として、「教育訓練の運営団体の時間、人員確保ができない」、「講師が確保できない」、「運営団体が負担する費用が大きい」こと等が挙げられている。一方、「会員企業からの要請がない」との回答も一定数あるが、これは会員企業のOFF-JTによる教育訓練に対する必要性が醸成されていないのか、または人手不足により訓練に参加させることができないのか、そもそも参加させたい訓練メニューがないなど、あらためて詳細な分析が必要と考えている。さらに、教育訓練を実施している建設業団体において、統計的処理をした結果からは、教育訓練1回あたりの運営団体からの持ち出しのボリュームゾーンは概ね50万円程度となっており、多くの建設業団体が「自組織の持ち出し」によって教育を維持している実態が判明した。

 

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