特集

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2026年5月号 No 578

新たな教育訓練体系の構築に向けて

検討内容:新たな教育訓練体系を支える二つの機能

本検討会では、全体的事項の他、教育訓練の機能を「中核的機能」、「教育訓練実施機能」の二つに分けるとともに、教育訓練の全体像とこれら両機能について具体的に検討することとしました。

1.全体的事項に関する検討

新たな教育訓練体系の全体像として、本検討会を通じて取り組む新たな教育訓練体系構築に対する国の産業政策、労働政策における位置づけ等が行われるように働きかけるとともに、新たに構築する教育訓練体系が安定的、持続的に運営できるよう財源のあり方、事業運営、ガバナンスのあり方等も含めて整理し、検討していく必要があると考えています。そのため当面の間、事務局は建設業振興基金、建設技能人材機構、建設産業専門団体連合会が担当し、検討会でまとめられた事項等についてできることから順次、実施していきます。

関係機関との連携・情報発信

行政機関をはじめ、建設業団体、労働組合、職業訓練法人等の関係機関と密接に連携して、技能者、技術者等がOFF-JTによる教育訓練により一定の水準の技能・技術を習得するための新たな教育訓練体系の構築に向けた検討を行うとともに、技能・技術を身に付けたことが処遇に生かされるような仕組みについても併せて検討します。また、これらの取組により、未就職者に安心して建設業へ入職してもらえるよう、キャリアパスを示していくことを目指して検討していきます。

財源のあり方

雇用保険制度に基づく能力開発事業を補完し、業界全体で支える仕組みを構築するという観点から、財源のあり方についても検討します。

2.中核的機能に関する検討

現在の教育訓練体系の状況把握、課題の整理を行うとともに、既成の教材などの活用を前提とした教材・カリキュラムの作成、講師の養成スキームを構築することにより「教育の共通基盤」の整備を目指します。

標準的な教材・カリキュラムの作成

職種(例えば、土木や建築共通のもの、職種ごとのもの、多能工対応のもの等)や技能レベルに応じた標準テキストについて検討します。作成にあたっては、技能検定の学科が免除となるカリキュラムにも活用できること等も考慮しつつ検討します。また、従来の紙媒体だけでなく、AIやVRといった最新技術を活用した、視覚的・直感的に理解しやすい教育手法の導入についても検討します。

講師(指導員)の養成

「講師が確保できない」という課題を解消するため、講師を育成するためのスキームを検討します。ベテラン技能者の知見を次世代に伝えるための「教え方」のノウハウを体系化すること等も目指します。

外国人材の育成

先般策定された育成就労に関する分野別方針を踏まえ「育成・キャリア形成プログラム」の策定に向けた対応、育成就労から特定技能への円滑なキャリアアップに向けた支援のあり方、さらに技術者についても「技人国」(技術・人文知識・国際業務の在留資格をもち、専門知識を活かして働く外国人技術者)の現状把握とその育成のあり方についても検討します。

3.教育訓練実施機能に関する検討

技能者、技術者等に対して全国各地においてOFF-JTによる教育訓練を提供する役割を担う団体等の支援方策を検討します。

地域・職種のニーズに応じた教育訓練体系の構築

地域の建設業団体や労働組合、職業訓練法人が実施主体となり、行政機関や教育機関と連携してそれぞれの地域特性や職種に合わせた教育訓練を適宜実施できる体制の構築を目指します。

「中核的機能」リソースの活用

中核的機能の検討を通じて整理した教材、カリキュラムや新たに確保した講師を活用すること等により、実施主体がゼロから準備を行うことなく円滑に教育訓練を行えるような仕組みについて検討します。さらにOFF-JTによる教育訓練に必要となる経費に対する支援スキームを構築することにより、これまで持ち出し経費の負担や運営団体の体制が不十分であることから教育訓練を断念していた地域・団体でも、持続的に教育訓練を実施できる体系構築を目指します。

既存施設の有効活用

ポリテクセンターや職業訓練法人等の既存施設、建設業団体や会員企業の施設等の活用を基本としたOFF-JTによる教育訓練の効率的な運営方法についても検討します。

4.今後のスケジュール

アンケート調査結果を踏まえ、団体ごとに個別のヒアリング調査を実施し、OFF-JTによる教育訓練の内容(対象者、対象レベル、訓練期間、訓練内容、使用教材、講師、費用等)の実態把握を進めます。併せて、検討会において建設業の人材育成におけるOFF-JTによる教育訓練の体系について検討し、数年をかけて新たな仕組みを具現化しつつ、地域における先駆的な教育訓練の取組に対して支援を実施していきます。

<2026年度>

2026年夏頃  第2回検討会開催

2027年3月頃  第3回検討会開催

(新たな教育訓練体系構築検討会2026年度の取りまとめ)

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