特集
特集
2025年5月号 No.568
建設事業主等に対する助成金
助成金とは、国や自治体が、その目的に応じ、事業主を支援するために支出するお金です。しかしその種類は多く、どんなものがあり、何を使っていいかわからないという事業主は多いと思います。本稿では、採用・定着、雇用・処遇改善、育成、DX・生産性向上等、建設事業主の多くが抱える課題を踏まえ、比較的取り組みやすいものや最近のものについて解説します。
なお、本稿では紙幅の関係で、細かな要件や申込み(手続き等)については割愛しています。申請の際は、事前に内容をよく確認し、専門家へのご相談をお勧めします。
助成金活用のための共通チェックリスト
助成金を活用するためには、労働関係の法律に基づいた、正しい労務管理が行われていることが大前提となります。
採用・定着
トライアル雇用助成金
一般トライアルコースまたは障害者トライアルコース
Q.どんなときにもらえる?
職業経験の不足や技能の少ない求職者、就職が困難な障がい者を雇用した場合
Q.いくらもらえる?
1人1か月あたり : 最大40,000円 <最長3か月まで>
≫主な要件
- ●ハローワーク・紹介事業者等に提出された求人に対して、ハローワーク・紹介事業者等の紹介により雇い入れること
- ●原則3か月のトライアル雇用をすること
- ●1週間の所定労働時間が原則として通常の労働者と同程度であること
- ●期間の定めのない雇用(無期雇用契約)をすること
※その他対象労働者には安定した職業についていない、等要件が複数あります。
若年・女性建設労働者トライアルコース
これは、前記、一般トライアルコースまたは障害者トライアルコースの上乗せ助成です。
一定期間試行雇用し、前記支給決定を受けた場合に助成されます。
Q.どんなときにもらえる?
若年者(35歳未満)または女性を建設技能労働者等として雇用した場合
Q.いくらもらえる?
1人1か月あたり : 最大40,000円 <最長3か月まで>
≫主な要件
- ●雇用保険の適用事業主であること
- ●前記トライアル助成金の支給決定を受けたこと
- ●雇用管理責任者を選任していること
- ●中小建設事業主であること