特集

特集
2024年7・8月号 No.560

建設労働者育成支援事業

訓練で培った経験を活かしながら、様々な企業・現場で奮闘する訓練修了生の方々。青木建設株式会社(高知県)に入社した訓練修了生の中山さん・松田さんも、新たな環境の中で力を発揮しています。お二人をはじめ、その活躍を見守る皆様の声も伺いました。

訓練修了生の声

青木建設株式会社
中山 美幸さん
令和4年度訓練修了生

受講コース:
高知けんせつ技能者育成コース
資格取得/車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込・掘削)、車両系建設機械運転技能講習(解体)、足場の組立て等特別教育、フルハーネス型墜落制止用器具特別教育、玉掛け技能講習、小型移動式クレーン運転技能講習

社会に貢献する、地元に恩返しできる職種に出会えた!

建設業に就くまで様々な仕事を経験し、前職は牧場で働いていた中山さん。牧場の敷地内で重機に乗る機会があり、「こんな重機を操ってみたい」と思っていた中、職業訓練で資格取得ができると知ったことが訓練受講のきっかけだった。「印象に残っているのは、車両系の講習です。もともと重機を操りたかったということもあり、乗る機会をたくさん設けていただけて楽しかったです。現在の業務に特に活かされているのは、測量のカリキュラム。基礎的な内容でしたが、建設業の知識が無かった私にとって非常に貴重な機会でした」。

青木建設に入社後、初の現場となったのは地元・新荘川(しんじょうがわ)の浚渫工事。「図面の見方をはじめとして不慣れなことばかりでしたが、わからないことはすぐに尋ねられる環境を整えていただけたので、これまで知らなかった様々なことを学ぶことができました。その後に取り組んだのが、ボックスカルバート工事。測量は試行錯誤でしたが、先輩たちに丁寧にサポートしていただき、取り組むことができました。一つの現場だけでなく、種類も規模も異なる様々な現場に足を運んで測量を行っていくのも、常に新鮮な感覚で楽しいです」。現在は3Dレーザースキャナーを駆使して測量を行うなど、現場でも貴重な戦力として活躍。「災害現場の法面の吹付け工事にあたり、必要となる現地データの取得などを任せていただきました。今後も任せていただくことをさらにこなし、測量のスペシャリストを目指していきたいです。あわせて施工管理を担うことで、責任者として自分の名前を残していけたらうれしいです」。

この仕事を経験するまでは『建設業=建物をつくる仕事』という漠然としたイメージだったという中山さん。実際に携わって感じたのは、普段の暮らし・当たり前だと認識している生活も、建設業という仕事が守り、維持しているということだ。「特に災害復旧の現場を通して、建設業という仕事の意義を深く感じることができました。社会に貢献する仕事であり、私自身も地元である高知県に恩返しをすることができる仕事。そうした意義のある仕事を自分たちが担えるという気持ちが、大きなやりがいにつながっています。私と同年代の方、同じ女性の方などが、もっと建設業に増え、喜びや悩み、学びなども共有できたら素敵だなと思います。私の場合は“重機に乗りたい”という、ちょっとしたきっかけが訓練の受講につながり、今の仕事へとつながっています。そうした小さな動機からでも、ぜひ訓練にチャレンジし、建設業に飛び込んでみてほしいです」。休日には趣味のバイクでツーリングに出かけることも。「土日の休みが確保され、自分の趣味を楽しむことができています。働き方も今ならではの形に変化しているということを、ぜひ多くの方に知っていただきたいです!」

1 2 3 4 5

関連記事

しんこう-Webとは
バックナンバー
アンケート募集中
メールマガジン配信希望はこちら