FOCUS
ゼネコンや行政での経験を糧に、次世代を担う技術者を“生きた教材”で育む!

宮崎県北の産業を支える中核都市、延岡市。この地で創立80周年を迎えた宮崎県立延岡工業高等学校が、今、地域から熱い視線を集めています。2026年度(令和8年度)県立高校一般入試では、同校が県内で最も高い志願倍率を記録。なかでも土木科は、学内トップの志願倍率をマークする人気学科となっています。今回は、ゼネコンや行政職の最前線を経て母校の教壇に立つ土木科の山本宰先生に、地域に注目される背景や独自の教育実践、そして次世代を担う生徒たちへの想いを伺いました。
母校で繋ぐ
地域と技術のバトン
同校は宮崎県内に7校ある工業高校の中でも、土木科を単独の学科として設置している唯一の高校だ。
「本校は歴史ある工業高校で、地域インフラを支える人材を長年輩出し続けてきた実績があります。今回の志願倍率の高さには驚きましたが、教職員が中学校を回って丁寧に情報発信を行ってきたことや、地元に根付いた企業への確かな就職実績が、中学生や保護者の皆様の信頼に繋がっているのだと感じています」。
山本先生自身も同校の卒業生であり、かつて自分が学んだ校舎で教員として生徒の成長を見守っている。
「自分を育ててくれた学校で教員として生徒を育て、地域社会に貢献できる人材を送り出せることに大きな喜びを感じています。今の生徒たちは、私の学生時代と比べて非常に真面目な印象です。あえて言うなら失敗を恐れる慎重なタイプの生徒が多いので、実習や行事、部活動などを通じて一人ひとりが自分の役割を見つけ、より積極的に主体性を持って取り組んでくれたら嬉しいです」。
土木科の人気を支える要因は、単なる歴史の深さだけではない。卒業生の多くが地元を代表する企業や行政職へと進み、その活躍が地域からの厚い信頼として還元されているサイクルがある。中学生たちにとっても、入学時点で“将来は地元のあの企業で働きたい”と具体的な目標を持ちやすい環境であることが、県内屈指の志願倍率へと繋がっていると考えられる。





