FRONTIER

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2026年4月号 No 577

「また一緒に仕事がしたい!」と言われる存在へ。多岐にわたる整備事業を担い、地域インフラを支える現場の司令塔!

建設の最前線へ!

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中野なかの りょうさん
福地建設株式会社
鹿児島県出身

鹿児島県を拠点に、道路の舗装や橋梁下部工工事、河川工事など多岐にわたる整備事業を担う福地建設。この道10年のキャリアを持つ中野凌さんは、1級土木施工管理技士として現場の最前線で采配を振るっている。建設業を志した原点は、工業高校時代に目にした福地建設の現場だった。「高速道路の橋台工事の現場を見学したのですが、その圧倒的なスケール感に心を奪われました」。そうした現場への憧れから、県内屈指の規模でも知られる同社への入社を決意。しかし、意気揚々と踏み出した実際の現場は甘くなかった。「高校で学ぶことは基礎中の基礎。現場で扱う機材も施工の流れも想像以上に複雑で、入社して2、3年はとにかく先輩の背中を追いかけ、がむしゃらに仕事を覚える毎日でした」。

そんな中野さんの支えとなったのは、高校の頃に教え込まれた礼儀作法だった。「来客があれば必ず立ち止まって礼をするというルールが染み付いていました。仕事ができないうちは、せめて挨拶と返事だけは誰よりも大きな声ですると決めていました」。その直向きな姿勢は、現場の職人や先輩たちからも“印象が良い”と評価され、信頼関係を築くための強固な土台となった。

現場を見るうえで、中野さんが最も心を砕くのは安全管理だ。「特に橋梁の上や高速道路といった高所作業、大型重機が稼働する現場では、一瞬の気の緩みが重大な事故に直結します。この作業をしたら誰かが怪我をするかもしれない、と常にリスクを先読みして意識を向けています」。そうした意識を現場に共有するためにも、日頃のコミュニケーションは欠かせない。「現場では、相手の性格や反応に合わせて言葉を選び、同じ目線で話すことを大切にしています。初対面の相手であっても、まずはその人をしっかりと見て特性を掴み、どのように伝えれば伸び伸びと動いてもらえるかを考え抜くようにしています」。若手への指導でも、自身の経験を糧に「怒鳴るのではなく、まずは理由を聞き、再発防止のために簡潔に説明する」というスタンスを貫いている。「私自身は厳しく叱られたり怒鳴られたりしながら育った世代なのですが(笑)、今の時代に合った、後輩が相談しやすい環境づくりを意識しています」。

「この仕事のやりがいは、何と言っても“手掛けたものが形に残る”こと。ミリ単位の精度が求められる構造物が完成した際、着工前後の写真と見比べると大きな達成感が込み上げてきます」。また、地域の人々から感謝の言葉をかけられた時の喜びはひとしおだ。「騒音や交通規制などが発生する現場は近隣の皆様のご理解・ご協力をいただくことが不可欠ですし、こちらも緊張感をもって工事を進めます。そうしたプロセスを経て完成を迎えた際、“ありがとうございました”と笑顔で言われる瞬間は、この仕事の意義を深く実感します」と笑顔を見せる。

目指すのは、“師匠”と仰ぐ先輩の背中だ。「どこへ行っても『また一緒に仕事がしたい』と言われる先輩が目標です。私も先輩のように、関係者の方々から絶大な信頼を寄せられる、安心感のある現場監督になりたいと思っています」。そんな想いを胸に、中野さんは今日も人々の暮らしを支えるインフラと向き合い続けている。


福地建設株式会社
執行役員 業務推進室長
薗田 佳奈 氏

この度は弊社の取組をご評価いただき、国土交通大臣賞を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。福地建設では、「人を育てる会社」でありたいとの想いから、福地アカデミーによる若手育成やICT・生成AIの活用、CCUS登録の推進などに取り組んでまいりました。また、女性活躍の推進や健康経営、地域清掃活動など、地域とともに歩む企業づくりを大切にしています。今回の受賞を励みに、これからも安全を第一に、地域に必要とされる建設会社を目指してまいります。

建設人材育成優良企業表彰『国土交通大臣賞』を受賞

 

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