連載

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2017年10月号 No.492

HOPE 子育てをしながら目指すは香川初の女性職長!

宮本亜衣子さん
軽天・ボード貼り工 入職1年目
1977年8月生
香川県出身
新日本建工(株)

接客業から営業、事務にトラック運転手などあらゆる業種を経験してきた宮本亜衣子さんが建設業界に飛び込んだきっかけは、香川県内の内装関連工事を手がける9業種10社が立ち上げた「職人育成塾」(2017年4月号にて紹介)。「父親が左官業をやっていて、漠然とものづくりに興味があったんです」と話す宮本さんに友人がすすめてくれたのだという。職人育成塾では、左官やタイル、クロスなどさまざまな技能を2ヶ月間で学ぶ。そのなかで宮本さんが特に魅力を感じたのは、現在携わっている軽天・ボード貼りだった。「ゼロの段階からものを作るところがおもしろいと感じました」。また、2人の子どもがいるワーキングマザーの宮本さんにとっては、就業時間などもこの業界に入る動機のひとつになった。「子育てをしながらの仕事をすると時間が本当に足りない。けれども、今の職場は以前の職種よりも残業が少なく、子どもと向き合える時間が大幅に増えたんです。まだ女性が少ない職場ですが、そのぶん優しく扱ってもらえますし、更衣室はもちろん、トイレも女性用がちゃんとあるところも増えてきました」
宮本さんは職人育成塾での職業訓練への参加は、建設業界に興味を持つ人にぜひおすすめしたいと語る。自分がどのような職種に向いているかを見極められ、さらに後に続く工程の作業がどのようなものかを把握して仕事ができるようになるからだ。「とはいえ、塾で基本的なことは学んだものの、現場は常に『応用問題』。臨機応変な対応が求められます。そこが大変でもあり、同時にやりがいを感じるところ。親方さんのように経験をたくさん積んで、どんな現場でも対応できる力を身に付けたい」と、入職1年目ながら確固とした目標を抱く。そんな宮本さんの目下の目標は内装仕上げ施工技能士の国家試験に合格すること。「2級の受験資格が得られる2年後までに、内装仕上げ施工の2つの実技試験、そして学科試験に合格できるようになっていたい。その後は、やはり香川初の女性職長を目指したいです」と、キッパリとした表情でこれからのビジョンを語ってくれた。

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