HOPE

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2017年6月号 No.489

HOPE 一流の大工を目指して修行していつかは自分の家を建てるのが夢

髙橋良波さん

大工技能コース 入所2週目
1998年4月生 群馬県出身
藤川建設(株)

利根沼田テクノアカデミーに入ってまだ2週目という髙橋良波(りょうは)さんは、今年の3月に高校を卒業したばかりだ。普通高校出身で、家族など周囲に業界関係者がいたわけでもないという髙橋さんが建設会社を就職先に選んだのは、「物作りがとても好きで、得意だったから」だという。ガンプラ作りが趣味というだけあって手先も器用だが、特に建築に進もうといった考えもなかった。それが就職を考える時期になって、たまたま学校に来ていた求人票を見たのが、この道に入るきっかけとなった。
「最初ぼんやりしたイメージしかありませんでしたが、いざ就職を考える段になって、それなら大工になろうと決めたんです」。
自分の会社の入社式も終わらないうちにアカデミーにやってきた髙橋さんには、家族と離れて宿舎で暮らすのも初めての体験だった。新入生とあって周りは先生や先輩といった、ほぼ全員が目上の人たちばかりで、最初はかなりプレッシャーを感じたが、最近ではようやく適切なコミュニケーションが取れるようになってきたという。
「でも言葉遣いなどは、まだまだ口調が目上に対しての言い方になっていないと注意される繰り返しです。厳しいですが自分のためなので、努力して少しでも身につけようと思っています」。
大工技能コースの研修でも、今までまったく建築の現場を見たことがなかったので、初めて柱のホゾ組みを見たときなどは、「こんなふうに固定しているのか」と驚いたと明かす。
「実習では、ある程度できあがった枠組みは用意されていますが、床から始まって間取りや壁などを一つひとつ作っていかなくてはなりません。やはり自分の手を動かして、できあがっていくのは面白いと感じます」。
将来の目標は、いつか自分の手で自分の家を建てること。
「そのために棟梁にもなれるくらいがんばって、一流の大工になるための修行をしっかり積んで、腕を磨いていきたいと思います」と、長い道程への決意を語る髙橋さんだ。


*ガンプラ:アニメ作品「ガンダムシリーズ」に登場するモビルスーツ・モビルアーマーと呼ばれるロボットや戦艦などのプラモデル。1980年の発売以来、現在まで根強い人気を保っている。

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