Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!

連載

連載
2017年6月号 No.489

マチナカ美術館 表参道交差点のほんわか壁画

世界に名だたるファッションブランドの路面店が立ち並ぶ街、表参道。この街で40年以上待ち合わせスポットとして親しまれているのが、表参道交差点そばにある山陽堂書店のモザイクタイル壁画、谷内六郎(1921-1981)『傘の穴は一番星』だ。少年が穴の空いた傘を星に見立てたのどかな風景は、昭和の時代からこの街に溶け込んでいる。

1891年に青山で創業した山陽堂書店は1931年より現在の地で営業開始。2・3階は益田ミリをはじめ人気作家の個展も開催されるギャラリーとして開放されている。毎年ギャラリーでは、5月25日から、地図や資料、写真などから青山の変遷をたどる「青山周辺の様子―戦前・戦中・戦後―」が開催され、昔の青山の姿を知ることができる(今年は6月13日まで。10、11日休み)。そこに展示される昔の山陽堂書店の写真を見ると、建物の姿が全く違うことがわかる。とても大きいのだ。
「今の建物は昔の建物の3分の1の大きさなんです」と遠山さん。1963年に東京オリンピック開催のため青山通りの拡幅が決定、戦災もくぐり抜けた頑丈な山陽堂書店の敷地の一部も道路になることが決定したのだ。「ただ、建物が頑丈すぎて取り壊しが難しく、土地に思い入れもあったので、道路にかぶらない部分のみ残すことになりました」。そのため生まれたのが交差点側の大きな壁面。そこで、当時、表参道を通って通勤していた新潮社の佐藤義夫社長の発案で、週刊新潮の表紙を描いていた人気画家・谷内六郎さんの原画モザイクタイルが作られ、1963年より山陽堂の壁面を彩ることとなったようだ。現在の『傘の穴は一番星』は1975年から飾られている2代目の壁画だ。

取締役の遠山秀子さんは山陽堂4世代目(建設当時の店舗の青焼き設計図を見ながら)。

「建物を頑丈に作っていただいたのも、3分の1だけ建物を残してくださったのも技術者のおかげ。竣工して80年以上経っても基礎がしっかりしているから残せた。本当に建設に携わる方々を尊敬します」と遠山さん。優しい色合いとタッチの壁画は、流行最先端の表参道をこれからも優しい雰囲気で包んでくれるだろう。

店舗は半地下から中2階の多層構造。

2階ギャラリーにある「絵しりとり」。ギャラリー来場者が自由に描きこんでいる。

今年から3階スペースをカフェとして“時々”開放している。いつ営業するかは、店舗前の看板とツイッターで告知。

山陽堂書店の壁画を見るには…

東京メトロ銀座線「表参道」駅のA3出口から徒歩30秒。青山通り方面に向かうとすぐです。B4出口からは進行方向左側を見るとすぐ壁画が目に入りますよ(住所:東京都港区北青山3-5-22)。

(取材・文 浦島 茂世)

関連記事

しんこう-Webとは
バックナンバー
アンケート募集中
メールマガジン配信希望はこちら