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連載

連載
2019年10月号 No.512

働き方改革 関連法案に対応!!建設業の労務管理 建設業における働き方改革の課題

Photo・Text :
アスミル社会保険 労務士事務所代表
特定社会保険労務士 櫻井 好美

民間企業に7年勤務後、2002年櫻井社会保険労務士事務所(現・アスミル社会保険労務士事務所)を設立。
【主なコンサルティング・セミナー内容】
就業規則・労働環境整備、人事評価制度コンサルティング、賃金制度コンサルティング、退職金コンサルティング、働き方改革セミナー、管理職向け労務管理セミナー、建設業むけ社会保険セミナー、介護セミナー、WLBセミナー、女性の働き方セミナー、学生むけ働く前に知っておいてほしいこと 等

 

なぜ、働き方改革なのか?

 現在、日本は人口減少、深刻な高齢化のため労働力が不足しています(下図)

(出典)2015年までは総務省「国勢調査」(年齢不詳人口を含む)、2020年以降は国立社会保障・
   人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位・死亡中位推計)

 

この労働力を補うためには、非正規雇用の不合理な待遇差をなくして働き手を増やすこと、生産性をあげていくことが必要です。従来のような長時間労働にたよる働き方の見直し、多様な働き方をとりいれていくことが、今回の働き方改革です(チェック表)

 

働き方改革関連法案

2019年4月より働き方改革関連法案が、順次施行されています(表)

 

1.雇用か請負か?

未だ建設業の現場では、同じ作業員の中に雇用と請負が混在しています。雇用であれば労働基準法の対象者、つまり、今回の「働き方改革関連法案」の対象者になる方です。ただ、請負(一人親方)であれば、事業主になるため、労働基準法の適用外となります。そして、この雇用か請負かの判断については、契約書等で決まるのではなく、実態で判断されます。ポイントとしては、労働者であれば、時間管理があり、常に使用者の指揮命令下にあることとなります(例)

 

2.労働時間の考え方

労働時間は、1日8時間1週40時間と定められています。この時間を超えて働くのであれば、36協定の締結と割増賃金の支払いが必要です。ただ、建設業の現場においては日給者が多く、1日の労働時間に対する意識が低いといえます。日給であっても、法定労働時間を超えた場合は割増賃金の支払いは必要です。また、労働時間とは使用者の指揮命令下にある時間のことで、始業前の朝礼時間、現場への移動時間等、あいまいな時間管理が多いのが実態です。今回の働き方改革では、時間外労働の上限規制といい、残業時間にも上限が決められていきます。まずはメリハリのある時間管理がポイントになってきます。

 

3.年次有給休暇の付与義務

年10日以上の有給休暇付与者に対しては、時季を指定してでも5日を消化させることになりました。建設業においては日給者が多いことから、有給休暇が浸透しておらず、「元請からは1日分しかもらっていないのだから、有給分の賃金を支払えない」といった声が聞かれます。とはいえ、労働者である以上、有給休暇は権利です。会社として適正な管理が必要になってきます。

 

建設業の働き方改革について

建設業は重層請負構造という特性から、労働基準法という考えが定着していませんでした。しかしながら、従業員を1人でも雇う以上は、個人事業主であっても労働基準法が対象となります。今回の働き方改革関連法案を機会に、「やれない」ではなく「やらなくてはいけない」という状況を認識し、少しずつでも社内の整備をしてみましょう。

次号より、テーマごとに取り組み課題を解説していきますので、優先順位をつけて取り組んでいきましょう。労働環境の整っていない会社に「人材」はこないのです。建設業だけが特別ではありません。いち早く対応し、若者から選ばれる建設業を目指していきましょう!!

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