連載

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2018年11月号 No.503

HOPE 福島で挑戦する建設への道 今なお続く復興にも貢献したい

富松茂樹さん
1984年10月生
福岡市出身

22歳まで過ごした福岡から単身上京してきた東京で、ITや配送などさまざまな仕事を経験した。職場で知り合った女性と7年の交際を経て結婚し、福島県南会津郡に移り住んだのは7月のこと。「故郷に残してきた一人暮らしの母の面倒が見たい」。そんな妻の思いをかなえる意を決しての移住だった。東日本大震災に伴う大津波の被害は少なかった地域ではあるが、東京と違ってあらゆる職から仕事を選べるような環境でもない。
無料で建設重機などの資格が取れ、建設会社への就職も支援してくれる職業訓練がある――。義母がハローワークで聞きつけてきた訓練に妻も「やる気があるなら参加してみれば」と後押ししてくれた。
これまで建設業で自分が働くというイメージを持ったことはなかった。だが、地方で職を見つけようとしたとき、重機を動かし、道路や橋を造る建設の仕事は選択肢になり得る。少しずつ興味を持ち始めていたものの、経験もない未知の世界に「一歩踏み出せずにいた」。義母、そして妻を通じ、未経験でも挑戦できる訓練の存在を知ったことは、建設の世界に飛び込んでみようと考える大きなきっかけになったという。
自分と同じ職探し中の9人で受けた訓練には、互いに励まし合いながら取り組んだ。建設技能や重機の取り扱い方法が習得できたことはもちろん大きな成果だが、訓練初期の講義で建設業界の実態を聞くことができ、それまで漠然と抱いていた建設業に対するある種のマイナスイメージを払しょくすることもできた。
建設業に身を置く者として、これからどんな仕事に携わっていくのかが楽しみ。福岡を離れ、東京を経由してたどり着いた福島で自分探しの旅の続きともいえそうだ。
義母、妻、そして自分の3人で暮らす新たな生活。その中で今なお続く福島の復興事業に貢献していきたいという思いも強くなってきた。

※建設労働者緊急育成支援事業:離転職者、新卒者、未就職卒業者等について、技能習得、資格取得等の訓練から就職支援までをパッケージとして行い、建設業界の人手不足解消を支援する【委託事業 平成27年度から5年間の時限措置予定】

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