連載

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2018年7・8月号 No.500

HOPE 鉄筋の仕事の楽しさはゼロから始まること 職長になりさらに仕事が面白くなった

高田健太朗さん
1991年11月生
千葉県出身
君塚鉄筋(株)

君塚鉄筋に入社し7年目を迎えた高田さんは、休暇のスケジュールも祭りに合わせて取得するほど祭りが大好き。実は、この祭り好きが現在の高田さんを形づくっている。「親の出身地である東京都墨田区の祭りに幼い頃から参加していました。そこには様々な職種の職人さんたちがいて、皆とても格好よく憧れでした。これが僕の原点です」。子どもの頃から遊び場では秘密基地を、自宅では棚をつくっていた高田さんは普通高校を卒業後、専門学校で建築を学ぶ。「CADや図面の勉強をしていましたが、やはり模型づくりが楽しかった」。さらに学校の実習において富士教育訓練センターで鉄筋について学んだことから、職人への憧れとものづくりへの想いを強くし、君塚鉄筋へ入社を志望した。
「この仕事が楽しいのはゼロから始まること。更地に自分たちが骨組みをつくっていく。鉄筋は建物の骨だから自分たちがしっかりしないと後々の行程にも響く。丁寧にしっかり、そしてスピーディーにやっていくのが面白い」と、高田さん。「鉄筋工事は建物をつくる工程でも最初にあたる。図面だけではどんな建物になるかわからず、また鉄筋が組み上がったら現場を離れます。しばらくして完成した建物を見ると『こういう建物になったのか!』って感動しますね」。少しずつ任される仕事も増え、入社3年目には職長として現場の仕切りを任されるようになり、さらに仕事を面白く感じるようになったという。「自分の受け持つ範囲だけでなく、全体の進行も調整するようになりました。前日に雨が降っていたら、翌日はまず先にポンプをかけて水を抜かないといけない。じゃあ、その指示をしておかなければ、といったような段取りも考える。これが上手くいって、スムーズに作業が運ぶのも楽しいと感じます」。
将来の目標は、尊敬する上司のような職長になること。「図面を見ただけで、必要な鉄筋の量や打つ間隔、そのための作業量が一瞬で浮かぶんです。いずれ上司も引退する時がきてしまうので、それまでにできるだけ近づきたい」と、目標に向かい邁進を続けている。

 

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