働き方改革への最終チェック

働き方改革への最終チェック
2023年9月号 No.551

定着率向上への取組

5年遅れとされていた建設業における時間外労働の上限規制の施行まであとわずかです。働き方改革は単に労働時間を削減することが目的ではなく、生産年齢人口が減少し、働き手が不足する中、限られた時間の中で成果を上げるといった生産性の向上が本当の目的なのです。とはいえ、社内の労働環境を一気に変えることはできません。1つ1つの取り組みを重ね、上限規制への対応を準備していきましょう!!

定着率向上のために

今後、働き手が少なくなっていく中で、採用はもちろん大切ですが、今働いている人達が辞めない仕組みづくりも重要です。ITの急速な進歩、コロナ禍を通じて仕事への価値観、幸せの価値基準が変わってきています。会社も働く人のニーズに対応していく仕組みを検討していきましょう。

社員教育

職人は「みて覚えろ」の世界だったかもしれませんが、それでは人はついてきません。もちろん、すべてが標準化した教育だけで完結するわけではありませんが、基本的なこと、要は一人前になるまではしっかりと教えていく必要があります。もちろんそれ以上に自分のスキルを身に付けていくのは本人の努力が必要です。教育を現場任せにしておくと、結局は退職が続き、いつまでたっても継続して働く人が増えていきません。教えるには時間も労力もかかるため、標準化していくことが重要です。

仕事の効率化

労働時間の削減において、業務の効率化は必須です。いくら頑張っても人間の能力が倍速に早くなることはないのです。効率化においては、そもそもやることとやらないことの整理から始まりますが、いざやるべきことが決まったらその業務の効率化を検討します。効率化にあたってはITの活用は必須です。どうしてもITが得意じゃない人もいるかもしれませんが、全員が取り組まなければ、効率化にはなりません。全員が取り組むために、社内のフォロー体制も重要です。

仕事へのモチベーション

仕事に対するモチベーションは外的モチベーションと内的モチベーションがあります。外的モチベーションとは、労働条件、福利厚生、報酬といった仕組みの部分です。これに関しては、まさに働き方改革をチャンスの時期と捉え、ルールの見える化や仕組みづくりをしていきましょう。しかし、内的モチベーションとは、仕事の楽しさ、やりがいといった部分になります。仕事に関する考え方は人それぞれです。本人が仕事に対して何を求めているのかを引き出し、ミスマッチを防ぐことが離職防止へもつながっていきます。

 

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