連載

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2018年2月号 No.495

HOPE 夢はでっかく。長崎県内で、大規模な建物の工事に携わりたい

船津奨平さん
1992年1月生
長崎県出身

久富聖太さん
1998年2月生
長崎県出身

夢はでっかく―。
昨年10月から12月にかけて長崎県内で行われた建設業に就職するための技能訓練で出会った船津奨平さん(26歳)と久富聖太さん(20歳)。船津さんはコンビニエンスストアの元アルバイト店員。久富さんは定時制高校に通いながらテント製作会社に1年ほど勤務していた。ジャンルの異なる仕事をしていた二人だが、いずれも「建設業で働いてみたい」という思いを心に抱いていた。
親や親戚のおじさんが建設関係の仕事をしていたことが志望の動機にもなった。しかしそれ以上に二人にとっては、自ら研いた腕を試す格好の「場」が建設業であるという思いもある。通算40日以上に及ぶ訓練は、時に厳しくも楽しいものだった。その中で、漠然と抱いていた建設業への思いが次第に明確になっていくことを互いに感じていた。
「多能工」を銘打った訓練では、鉄筋工、型枠工、コンクリート工など各種技能の基礎を学びながら、重機操作や様々な資格の取得にも挑戦。最初、作業に用いる道具の名前すらわからなかったが、訓練生同士で支え合いながら少しずつ覚える中で、自分が進むべき道も模索していった。

船津さんは、「経験と技術で人々が住む建物をつくりあげていく仕事」という表現で建設業を理解。自分もその世界に身を投じ、憧れの型枠職人となって「大規模な建物の建設に中心となって取り組んでみたい」と将来像を描く。
一方の久富さんは、「建設業は常に危険が身近にある仕事だと思う」と話し、仲間と助け合うチームワークで乗り切っていくことに魅力を感じている。そして船津さん同様、大規模な建物の建設に携わりたいとの思いが、長崎県内に「目指せスカイツリーを超えるビル」と、とてつもなく大きな夢を抱かせる。
訓練で実際の現場を訪れた際、話に聞いていた以上に若い人たちが少ないことを目の当たりにした。県内の建設現場で活躍する二人の姿が、若手の入職促進の一助になっていくことを期待したい。

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